更新日: 2023.11.16 その他暮らし

クマを駆除すると「捕獲奨励金」がもらえる? ヒグマ1頭でも「1万円」程度? 条件や金額相場について解説

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

クマを駆除すると「捕獲奨励金」がもらえる? ヒグマ1頭でも「1万円」程度? 条件や金額相場について解説
連日メディアではクマによる人身被害が報道されており、2023年10月24日には伊藤信太郎環境相が自治体のクマ対策に緊急支援を実施する方針を明らかにしました。
 
対象となるのは北海道、青森県、岩手県、秋田県の4道県です。この秋、何かと話題のクマですが、駆除すると捕獲奨励金がもらえるケースがあることをご存じでしょうか。捕獲奨励金をもらうための条件や金額相場について紹介します。
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捕獲奨励金とは?

鳥獣による農産物の被害を減らすために、クマなどの対象鳥獣を捕獲した人に対して「捕獲奨励金」を支給している市町村があります。捕獲奨励金の対象となる鳥獣は、ヒグマ、アライグマ、イノシシ、ニホンジカ、カラスなどです。対象となる鳥獣は市町村によって異なるため、公式ホームページなどで確認してください。
 
農林水産省では、市町村に対して有害捕獲に係る捕獲活動経費を支援しています。捕獲活動経費の補助率は定額で、クマ・サル(成獣)は1頭8000円、鳥類は1羽200円となっています。
 
イノシシ・シカに関しては、ジビエ利用の場合は1頭9000円、焼却処分の場合は1頭8000円、埋設の場合は1頭7000円です。国から支援される捕獲活動経費に、市町村が独自で上乗せしたものが捕獲奨励金として捕獲者に支給されます。
 
ただし、捕獲奨励金は誰でももらえるわけではありません。有害鳥獣駆除ができるのは、基本的には狩猟団体に所属する狩猟免許所持者のみです。捕獲奨励金の対象となる条件は市町村によって異なりますが、北海道浦河町の場合は「町内狩猟団体に所属し、狩猟団体の長より推薦された狩猟免許所持者」と定められています。
 

ヒグマ1頭を捕獲した場合の捕獲奨励金は?

北海道浦河町を例にとると、ヒグマを駆除すると1頭あたり1万円の捕獲奨励金が支給されます。アライグマを駆除した場合の捕獲奨励金は1頭あたり1000円なので、ヒグマの駆除には10倍もの捕獲奨励金が支給されることになります。
 
また、町の指示により箱わなを設置した場合は1基1万円、町の要請により出動した場合は1回5000円がそれぞれ支給されるため、こちらも把握しておきましょう。なお捕獲奨励金は市町村によって異なるため、あくまでも北海道浦河町の場合と考えてください。
 

捕獲奨励金は課税対象

捕獲奨励金は、事業所得や雑所得として課税対象となります。過去にはハンター約30人が国税局の税務調査を受け、捕獲奨励金で得た所得約1億7000万円の申告漏れを指摘されたケースがあります。30人は年間最大500万円超の奨励金を得ながら、所得の申告を怠ったり、過少に申告したりしていました。
 
中には、捕獲奨励金が課税対象だと知らなかったハンターもいたようです。捕獲奨励金は課税対象となることを頭に入れておき、正しく確定申告を行いましょう。
 

クマの駆除で奨励金をもらえるのは許可された者のみ

一部の市町村では、クマやイノシシなどの鳥獣を駆除すると捕獲奨励金が支給されます。捕獲奨励金の金額は市町村によって異なり、幅はあるものの1万円という例もあります。
 
有害鳥獣を駆除できるのは基本的に狩猟免許所持者のみで、捕獲奨励金を支給するためには市町村が定めた条件を満たさなければなりません。素人が鳥獣を駆除するのは危険なため、くれぐれも真似しないように注意してください。
 

出典

農林水産省 鳥獣被害防止総合対策交付金について

浦河町 有害鳥獣駆除奨励金

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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