一年に一度しか実家に帰省できません。離れて暮らす親が心配です。何か防犯対策をすべきでしょうか?
配信日: 2023.11.20
本記事では、離れて暮らす親御さんのために何か防犯対策をすべきなのかということを考えていきます。具体的な防犯対策についても紹介するため、ぜひ参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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離れて暮らす親のことを心配している人は約8割
セコム株式会社(東京都渋谷区)が、2020年2月に、70歳以上の親と違う県に住んでいる全国40代50代の男女500名を対象に行った「親の見守りについての調査」によると、離れて暮らす親と会う機会は「年1回以下」が3割以上、「年2~3回以下」も6割以上という結果となりました。
実家に帰省したい思いはあっても、仕事や育児などで帰省できない人もいるでしょう。また、離れて暮らす親のことを心配している人は約8割にも上り、その理由として9割以上の人は健康面を挙げています。
同調査によると、離れて暮らす親を心配する気持ちがある一方で、何か対策をしている人は4割以下にとどまっています。対策の内容については、電話やLINE・メールなどを挙げる人が多く、公的なサービスや民間の見守りサービスを利用している人は少ないようです。
何かしらの防犯対策はしたほうが安心
実家に防犯対策をすべきか、悩んでいる人は多いのではないでしょうか。結論からいうと、何かしらの防犯対策はしたほうが安心です。
警察庁によると、2019年中の刑法犯認知件数に占める高齢者の被害件数の割合は12.3%で、年々増加傾向にあります。特に詐欺などの知能犯や、暴行・傷害などの粗暴犯が増加しています。中でも、高齢者が特殊詐欺の被害に遭うケースがあとを絶ちません。
これらの現状を踏まえて、特殊詐欺や強盗などに対する何かしらの対策を行ったほうが安心でしょう。離れて暮らす親御さんの健康面を心配して、定期的に電話やLINEをしている人は多いと思いますが、それだけでは特殊詐欺や強盗に対する対策としては不十分です。
さまざまなサービスの利用を検討しよう
特殊詐欺の被害に遭うことを防ぐためには、発信者の電話番号を電話機に表示する「ナンバー・ディスプレイ」が代表的です。NTTでは2023年4月17日以降、契約者が70歳以上または70歳以上の方と同居している場合は、ナンバー・ディスプレイおよびナンバー・リクエストの月額利用料と工事費が無料となる高齢者無償化が実施されています。
また、固定電話の迷惑電話防止機能が有効です。迷惑電話防止機能とは、設定することで自動的に電話に応答し、かけてきた相手に通話を録音する旨のメッセージを流す機能です。さらに、電話に出ると通話内容が自動的に録音されるモデルもあります。電話をかけてきた相手に注意喚起のメッセージを流すことで、特殊詐欺や迷惑電話を抑止する効果が期待できるでしょう。
強盗の場合も、家族構成や在宅時間の確認をするために、事前に電話してくるケースがあります。迷惑電話防止機能を利用することで、強盗被害に遭うリスクも下げられるかもしれません。
また、親御さんの安否が気になる人は、民間の見守りサービスを利用するのもおすすめです。スマートフォンのアプリを使って実家の様子を確認したり、通信機能を備えた電気ポットで安否を確認したりと、目的や予算に合わせてさまざまなサービスを利用できます。
実家の防犯対策を検討しよう
特殊詐欺や強盗など、高齢者が巻き込まれる犯罪は増加傾向にあります。離れて暮らす親御さんと連絡を取るだけでも安否は確認できますが、お互いの負担をやわらげるために民間の見守りサービスを利用するのもおすすめです。
また、特殊詐欺の被害に遭うことを避けるために、知らない番号からの電話には出ないように伝えておくことや、迷惑電話防止機能の利用を検討することをおすすめします。
出典
セコム株式会社 親の見守りについての調査
警察庁 高齢者の犯罪被害の現状と対策
東日本電信電話株式会社 NTT東日本 電話 ナンバー・ディスプレイ
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー