「生活保護」は1つだけじゃない!?もし断られても他の種類の生活保護が通る可能性がある?
配信日: 2023.12.15
確かに、生活保護には全部で8種類の扶助がありますが、扶助の種類ごとに申請することは可能なのでしょうか。
本記事では、生活保護制度に含まれる8種類の扶助について、申請時の注意点も含めてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生活保護制度に含まれる8種類の扶助とは?
生活保護制度には、次の8種類の扶助が含まれており、それぞれ内容に違いがあります。
●生活扶助:日常生活に必要な費用。食費・被服費・光熱費など
●住宅扶助:家賃・部屋代・地代など。敷金や引っ越し費用など、転居する場合にかかる費用も支給される
●教育扶助:学級費・生徒会費・PTA会費・給食費・教材費など、義務教育を受けるために必要な費用
●医療扶助:治療費・手術費・薬代など、病気やけがで医療機関にかかる際に必要な費用
●介護扶助:介護サービスを受けるために必要な費用
●出産扶助:出産に必要な費用
●生業扶助:就職での技能取得や就職支度費用、義務教育ではない高等学校などの就学費用など
●葬祭扶助:お葬式・火葬・埋葬にかかる費用
審査に通らなければほかの扶助制度に申し込みできるのか?
上記でご紹介した8種類は、それぞれの目的のためだけに、世帯の状況に応じて単給、または併給により必要な扶助が支給されます。
8種類の扶助をまとめて一つの「生活保護制度」であり、「生活扶助の審査に通らなかったから、住宅扶助制度に申し込める」というものではありません。
ただし、生活保護の審査に落ちてしまっても、再度申請することは可能ですので、受給要件をもう一度よく確認しておくとよいでしょう。
生活保護の受給要件とは?
厚生労働省によると、生活保護は以下の要件をクリアしたうえで、収入が最低生活費を下回っている場合に支給対象となります。
●活用できる資産を保有している場合は、それを活用する
●働くことが可能な場合は、その能力に応じて働く
●ほかの制度を利用して、年金や手当などの給付を受けられる場合は活用する
●親族から援助を受けることが可能な場合は、援助を受ける
収入がある場合は、最低生活費から収入分を差し引いた差額が保護費として支給されます。
8種類の生活保護はまとめて一つの生活保護制度
生活保護制度には「生活扶助」「住宅扶助」「教育扶助」「医療扶助」「介護扶助」「出産扶助」「生業扶助」「葬祭扶助」の8種類の扶助が含まれています。
しかし、生活保護自体は8種類の扶助をまとめて一つの制度としており、この中から世帯の状況に応じて必要と思われる扶助が行われることになります。
「一つの扶助の審査に通らなくても、ほかの扶助の申請ができる」ということではありませんので、申請前にもう一度、生活保護を受けるための要件を確認しておきましょう。
出典
厚生労働省 生活保護制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー