「ギターの音がうるさい」と部屋を追い出されそうです。エレキギターですがアンプなしですし、あまり迷惑になっているとは思えないのですが、気にしすぎではないでしょうか…?
配信日: 2023.12.18
騒音で大家さんや管理会社から注意があった場合、必ず出て行かなくてはいけないのでしょうか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
アンプなしのエレキギターは騒音?
環境省では、各地域の類型によって騒音の基準値を設けています。例えば、主として住居用に供される地域の場合、昼間は55デシベル以下、夜間は45デシベル以下が基準です。ただし、2車線以上の車線を有する道路に面する地域の場合、昼間は65デシベル以下、夜間は60デシベル以下となります。
エレキギターの生音の音量は、65~75デシベル程度とされています。つまり、2車線以上の車線を有する道路に面する住宅街であったとしても、エレキギターの生音は騒音に該当する可能性が高いのです。
なお、30W程度のアンプを通した場合、エレキギターの音量は80~90デシベル程度となります。アンプを通したエレキギターの音量はピアノの音量とほぼ同じで、この辺りから騒音として気になり始める人が多いようです。
騒音で苦情が来た場合、必ず退去しなくてはいけないのか
賃貸借契約に騒音に関する禁止事項が記載されている場合、入居者が違反した時点で貸主は契約解除が可能です。ただし、即契約解除となるケースは少なく、注意および勧告が行われるケースが多いでしょう。
張り紙などで入居者全体に周知した後、改善が見られない入居者に対して個別で注意喚起が行われます。それでも改善が見られないときは内容証明郵便による勧告を行い、期日までにトラブルが解決しない場合は契約解除となるケースが多くなっています。
先ほど解説したように、エレキギターの生音は騒音の基準値を超えている場合が多く、近隣から苦情が来ている時点で改善の必要があります。貸主から改善を求められても応じなかった場合、最悪の場合は強制退去となるため注意しましょう。
エレキギターで近隣に迷惑をかけないための対策
賃貸物件で暮らしている場合、自宅では弾かずスタジオなどを利用するほうが無難です。レンタルスタジオの利用料金は店舗や地域によって異なりますが、個人レッスンの場合は1時間1000円以下で借りられるケースもあります。最近では、楽器の持ち込み演奏が可能なカラオケ店も少なくありません。楽器演奏時の室料は、通常料金とほぼ同額と考えておきましょう。
どうしても賃貸でエレキギターを演奏したい場合は、楽器可の物件に引っ越すしか方法はありません。楽器可の物件の賃料は、周辺の賃貸物件賃料相場と比較すると10~30%程度高く設定されているケースが多いでしょう。
エレキギターを演奏する際は近隣への配慮が必要
エレキギターを賃貸物件で演奏すると、生音でも騒音扱いとなる可能性が高いです。即契約解除となる可能性は低いものの、貸主からの注意喚起に応じなかった場合は強制退去を命じられるかもしれません。
自宅でエレキギターを演奏する場合は、アンプを通してヘッドフォンを装着し、音漏れに注意したほうがよいでしょう。自宅では演奏せずにスタジオを利用する、楽器可の物件に引っ越すなどの選択肢もあるので、そちらもあわせて検討してみてください。
出典
環境省 騒音に係る環境基準について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー