更新日: 2023.12.20 その他暮らし
「築32年」の部屋に引っ越しましたが、「虫」が出ることに耐えられません…家賃が安くて部屋も広いのですが、引っ越すべきでしょうか…?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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築年数と虫の関係
築年数が古い物件は虫が出やすいといわれています。その理由は、建物が劣化しているため、虫の侵入経路になる隙間ができやすいからです。例えば、エアコンの配管の隙間、窓枠の隙間、玄関ドアの隙間、ドアポストの隙間などから侵入することが考えられます。
ただし、必ずしも「築年数が古い=虫が出る」わけではありません。築年数が古くても、建物のメンテナンスを適切に行っていれば虫の侵入を防げます。また、虫の発生には周辺環境なども関わっているため、築年数以外の要因にも注意を向けることが大切です。
築年数と家賃の関係
一般的に築年数の古い物件は家賃が安くなるといわれていますが、具体的にどれくらい安くなるのでしょうか。三井住友トラスト基礎研究所の分析によると、築0~25年の賃料下落率の平均は年1%前後です(東京23区の賃貸マンションが対象)。
ただし、全ての期間で1%ずつ下落するということではありません。シングル(18平方メートル以上30平方メートル未満)の下落率は、築3~10年目までが年率約1.7%、築11~20年目までが年率約0.6%、築21~25年目までが年率約0.1%です。
コンパクト(30平方メートル以上60平方メートル未満)の下落率は、築3~10年目までが年率約2.2%、築11~20年目までが年率約0.9%、築21~25年目までが年率約0.7%となっています。以上から築年数の古い物件は、家賃が安くなりやすいことがうかがえます。
取り組みたい虫対策
築年数が古い物件は、家賃が安くなりやすい一方で虫が出やすい傾向があります。すでに虫が出ていて、落ち着いて生活できないほどつらい場合は引越しを検討するといいかもしれません。どうにか我慢できる、簡単には引っ越せないと考えている人は、虫対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。
・侵入経路を塞ぐ
基本の対策は侵入経路を塞ぐことです。例えば、エアコンの配管取り付け部にできた隙間をパテで埋める、通気口に虫よけフィルターを取り付けるなどが考えらえます。虫の侵入経路は物件で異なるため、配管などを中心に確認することが大切です。わずか数ミリの隙間であっても虫が入ってくることがあります。
・掃除を徹底する
掃除を怠っていると、虫が発生しやすくなります。虫の隠れ場所が多くなるうえ、髪の毛や皮脂などが虫の餌になるためです。ベランダや玄関周りなどを含めて、小まめに掃除をすることも大切です。虫にとって住み心地の悪い環境をつくりましょう。
・虫よけグッズを活用する
市販されている虫よけグッズを活用するのも効果的な対策です。ポイントは、撃退したい虫によって製品を使い分けることです。対策を講じても、対象外の虫には効きません。取扱説明書などをよく確認してから虫よけグッズを使用することが重要です。
虫が出てつらいときは引越しも視野に入れよう
築年数が古い物件は、建物が劣化しているため虫が出やすいと考えられます。落ち着いて暮らせないほどつらい場合は引越しを検討しましょう。物件選びのポイントは、メンテナンスの実施状況です。
築年数が古くても、メンテナンスを適切に実施していれば、虫は出にくいと考えられます。現在の物件に住み続ける場合は、虫の侵入経路を塞ぐなどの対策を講じましょう。虫を遠ざけられる可能性があります。
出典
三井住友トラスト基礎研究所 経年劣化が住宅賃料に与える影響とその理由
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー