更新日: 2023.12.25 その他暮らし
もうすぐ「年金生活」に入りますが、明らかに生活できなさそう…前もって「生活保護」の申請はできる?
年金を受給していても、要件を満たしていれば生活保護の対象になりますが、年金だけでは明らかに生活できないことが分かっている場合に、前もって申請することは可能なのでしょうか。
本記事では、生活保護の支給要件とともに、年金受給前にあらかじめ申請できるのかについて、ご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生活保護の受給要件は?
生活保護の受給要件は、資産や能力を活用しても生活に困窮しており、収入が最低生活費を下回っていることです。
最低生活費とは、厚生労働省が定める基準に沿って計算されるものであり、住んでいる地域や家族の人数などによって異なるため、事前に確認しておかなければなりません。
収入がある場合は、最低生活費との差額分が保護費として支給されます。
生活保護を受給する要件は、以下の通りです。
・不動産や土地などを所有している場合は、売却して生活費に充てる
・働くことが可能な場合は、能力に応じて働く
・ほかの制度で支給を受けられる場合は、その制度を活用する
・援助してくれる親族がいる場合は、援助を受ける
年金が実際に入る前から生活保護の申請はできるのか?
まもなく年金生活が始まるにあたって「年金収入だけでは明らかに生活できない」と判断されるときは、生活保護の受給を検討しましょう。
前述した通り、生活保護は、収入があっても最低生活費を下回っていれば対象になるため、受給する年金の額が最低生活費以下であれば、申請ができます。
ただし、生活保護の申請をすると、申請者の生活状況や資産についての調査が行われます。
年金が実際に入る前だと収入が確定していないため、保護を断られる可能性があるでしょう。
生活保護は申請が通ってからどれくらいの日数で受け取れる?
生活保護の申請が通ったとしても、調査に14~30日ほど要するため、実際に保護費を受け取れるまでに時間がかかります。
年金が入るまで収入や貯金がない状態だと、生活に困ることになるでしょう。
生活保護の支給日は自治体によって決まっており、前倒しで受け取ることはできません。
生活ができなくなりそうなときは、住居のない離職者を対象に、連帯保証人不要・無利子で資金の貸し付けを行っている「臨時特例つなぎ資金貸付」の対象にならないかを、確認してみるとよいでしょう。
年金を受け取る前でも生活保護が受給できる場合がある
生活保護の受給要件とともに、年金を受給する前から生活保護の申請はできるのかについてと、申請からどれくらいの日数で受給できるのかについて、ご紹介しました。
「もうすぐ年金を受給するようになるが、生活が苦しくなる可能性が高い」というときは、生活保護の受給を検討したほうがよいでしょう。
ただし、実際に年金が支給される前だと申請が通らない可能性もあるため、注意が必要です。
受給できることになったとしても、保護費を受け取るまではある程度時間がかかるため、ほかに利用できる制度がないかを、確認してみることをおすすめします。
出典
厚生労働省 生活保護制度
「生活保護制度」に関するQ&A Q.3生活保護の申請をしてから、受給できるかどうかがわかるるまでどのくらいの日数がかかりますか。
臨時特例つなぎ貸金貸付
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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