更新日: 2023.12.26 その他暮らし

「あなたの口座が犯罪に使われています!キャッシュカードの交換を!」←これって詐欺ですか?

「あなたの口座が犯罪に使われています!キャッシュカードの交換を!」←これって詐欺ですか?
警察官や銀行員を装って「銀行口座が犯罪に使用されているためキャッシュカードを交換してほしい」と伝え、キャッシュカードをだまし取るという特殊詐欺が近年増えているようです。
 
そこで今回は、特殊詐欺の具体的な手口や被害に遭われた方の割合をご紹介します。
 
特殊詐欺の手口は、実に巧妙です。
 
大切なお金を守るためにも、近年行われている手口について把握しておきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

キャッシュカード詐欺盗とは?

キャッシュカード詐欺盗とは、犯人が警察官や銀行職員などを装ってキャッシュカードを盗み取る詐欺のことで、最近被害が急増している特殊詐欺です。
 
具体的にキャッシュカード詐欺盗は、以下の手順で行われることがほとんどです。

●被害者宅に「あなたの銀行口座が不正に利用されています」や「預金を保護する手続きをしませんか」と警察官などを装って電話をかける
●「キャッシュカードを確認しに行く」という名目で、私服警察官や銀行職員になりすました犯人が被害者の自宅を訪れる
●被害者が目を離している間に、本物のキャッシュカードと偽物のキャッシュカードをすり替える
●被害者に気付かれないうちに、銀行口座から現金を引き出す

 

特殊詐欺の種類

キャッシュカード詐欺盗は一般的に特殊詐欺に分類されることがあり、警察庁の特殊詐欺対策ページによると、ほかにもさまざまな手口があるようです。

●オレオレ詐欺
●預貯金詐欺
●架空料金請求詐欺
●還付金詐欺
●その他の詐欺(融資保証金詐欺や金融商品詐欺など)

各特殊詐欺の手口は表1の通りです。
 
表1

特殊詐欺の名称 手口
オレオレ詐欺 息子や孫を装った犯人がトラブルや事故を口実にお金を要求する
預貯金詐欺 犯人が自治体や税務署の職員を装い「医療費の払い戻し金」などを口実に自宅を訪れキャッシュカードを盗む
架空料金請求詐欺 インターネットの未払い料金など、架空の請求により料金を請求する
還付金詐欺 医療費や保険費の過払い金を口実にATMで送金させる
その他の詐欺 融資保証金や金融商品を口実にお金を振り込ませるなど

※警察庁 警察庁・SOS47 「特殊詐欺対策ページ」を基に筆者作成
 

特殊詐欺の被害に遭った人の割合

警察庁の組織犯罪対策第二課が公表する広報資料によると、令和4年に特殊詐欺の被害に遭ってしまった人の手口別の割合は表2の通りです。
 
表2

特殊詐欺の名称 被害件数
キャッシュカード詐欺盗 3074件
オレオレ詐欺 4287件
預貯金詐欺 2363件
架空料金請求詐欺 2922件
還付金詐欺 4679件
その他の詐欺 245件

※組織犯罪対策第二課 生活安全企画課 広報資料 「令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状況等について」を基に著者作成
 

被害者のなかで「自分は騙されない」と思っていた人の割合は?

警察庁の捜査第二課が行ったオレオレ詐欺被害者等調査によると、被害に遭った人のなかで「自分は被害に遭わないと思っていた」と答えた人が78.2%、「どちらかといえば自分は被害に遭わないと思っていた」と回答した人が16.9%いたことが分かりました。
 
すなわち、被害者の約95%は「自分は騙されない」と思っていたことになります。
 

怪しい電話にはご注意を!

「あなたの銀行口座が不正に利用されています」
「預金を保護する手続きをしませんか」

 
このような電話がかかってきた時点で、特殊詐欺である可能性があります。
 
特殊詐欺にはさまざまな手口があり、その手口も巧妙です。
 
万が一、犯人が自宅に訪ねてきた場合でも、絶対にキャッシュカードの暗証番号を教えないようにしましょう。
 
警察庁は「警察官や銀行職員がキャッシュカードの暗証番号を聞くことは絶対にない」と公言しています。
 
そのため少しでも怪しいと感じたら、まずは家族に相談し、必要に応じて警察総合相談センターに相談しましょう。
 
大切なお金を守るためには、特殊詐欺の手口を理解しつつも「もしかしたら自分も特殊詐欺の被害に遭うかもしれない」と油断しないことが重要なのかもしれません。
 

出典

警察庁
 警察庁・SOS47 特殊詐欺対策ページ キャッシュカード詐欺盗

 特殊詐欺対策ページ 特殊詐欺の手口と対策
 組織犯罪対策第二課 生活安全企画課 広報資料 令和4年における特殊詐欺の認知・検挙状 況等について(確定値版)
 捜査第二課 生活安全企画課 広報資料 オレオレ詐欺被害者等調査の概要について 資料  1-2
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集