更新日: 2023.12.26 その他暮らし

福袋は本当に得ですか? 原価ってそんなに安いのでしょうか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

福袋は本当に得ですか? 原価ってそんなに安いのでしょうか?
年末が近づいてくると「年明けには福袋を買おうかな」と考える人も多いのではないでしょうか。福袋の多くは、販売価格よりも高額なものが入っていることを特徴としています。
 
一方で、売れ残りの詰め合わせや、自分の好みではない物が入っているのではないかという懸念があることも事実です。本記事では福袋の原価について説明します。
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福袋の原価は安いのか

「福袋がお得である」というためには、販売価格はもとより福袋の中身にかかっている原価が適正でなければなりません。たとえ販売価格を合計した金額より安く福袋が売られていたとしても、中身が原価の安い商品ばかりだった場合、お得というには無理があります。
 
販売価格の設定は、原則として法律上の規制はないのが実情です。過去には大量の在庫品を原価よりも安い金額で販売したとしても問題になることはないとする事例があります。
 
したがって、福袋に売れ残りの商品が入っている可能性はあるものの、必ずしも原価が安い商品ばかりを集めて売っているわけではないということになります。原価よりも安い金額で販売している可能性もあり、その場合は非常にお得な買い物となるでしょう。
 

福袋の中身は売れ残りなのか

福袋には中身が見えることを売りにするものも多く見受けられます。消費者からすると、自分が欲しい物が入っている福袋を買うためには中身が見える方がいいことも事実です。
 
ここで注意が必要なのは、売れ行きの悪い商品とよい商品をセットで販売することは不公正な取引行為になるケースもあるということです。
 
たとえば、明らかに売れ行きがよい話題の食品を消費期限が間近の食品とセットにして話題の食品よりも高い金額を設定して販売することは、独占禁止法上の問題となることがあります。
 
一方で、福袋のようなセット販売がすべて問題となるわけではありません。そのため、売れ残りも一緒に入っていることもあります。ただ、販売する側も福袋の評判によっては今後の営業に支障が出る可能性もあり、売れ残りばかりを寄せ集めて明らかに質の低い福袋を売るということは少ないでしょう。
 

「福袋」の誕生は明治時代

日本初の福袋は明治時代に誕生しました。当時の新聞には「何物とも見分けの付かざるよう」「運がよければ」という表記があり、中身が見えない福袋が販売されていたことがうかがえます。昭和に入ると福袋はデパートにおける正月の風物詩として定着しました。
 
当時から「福袋は得か損か」という議論は数多くなされていたものの、新年はじめの運試しという感覚で多くの人が福袋を楽しんでいたようです。時代が流れても、新年の高揚感を高めてくれる福袋に魅力を感じる人は多く、福袋の中身もより消費者のニーズに対応したものに変化しています。
 

福袋が得か損かはその人次第

「福袋は得、もしくは損である」と一概に言うことはできません。なぜなら、福袋の価値は人それぞれだからです。お気に入りのメーカーの消耗品を少しでも安く買いたい人にとっては得であっても、商品を確かめて自分が本当に欲しいと思った物だけを買う習慣がある人にとっては損になるかもしれません。
 
そうはいっても、基本的には単品で購入する合計金額よりも、かなり安く買えるのが福袋です。普段であれば買わないような商品と出会えるのも福袋のメリットと考えることもできます。買うと決めたら楽しもうという気持ちが、福袋を得にする秘訣です。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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