更新日: 2023.12.27 その他暮らし

新卒は忘年会の宴会で「一発芸」をすることになっています。雇用契約にないはずですが、断ってもいいですか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

新卒は忘年会の宴会で「一発芸」をすることになっています。雇用契約にないはずですが、断ってもいいですか?
年末にかけて、忘年会を行う会社も多いのではないでしょうか。その際に、新卒の社員は宴会で一発芸を披露することが恒例になっている会社もあることでしょう。
 
「新卒の社員は宴会で一発芸を披露しなければならない」と雇用契約で定めていなければ、断っても問題はありません。しかし、恒例の行事であれば、断ることで今後の上司や先輩、同僚たちとの関係性が悪化するケースもあり得るため、判断は慎重に行ってください。
 
本記事では、忘年会の宴会で行う一発芸を断っても問題ない理由をはじめ、断るための適切な言い訳について解説します。
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忘年会の宴会で行う一発芸とは?

忘年会で行う一発芸は、その場の雰囲気を盛り上げるために行われます。会社員としての対応力を把握したり、新卒の社員の自己紹介なども兼ねたりして、恒例とするケースが多いです。一発芸とはいっても簡単なものから難しいものまでと幅広いですが、一般的かつ比較的取り入れやすいものは以下のとおりです。

●ものまね
●マジック
●替え歌
●漫才やコント

新卒の社員が自分以外にも複数名いる場合は、どんな一発芸をするか話し合っておくといいでしょう。
 

雇用契約になければパワハラと見なされる可能性が高い

忘年会の宴会で一発芸を披露したくないにも関わらず、強制されるのであればパワハラと見なされる可能性が高いでしょう。雇用契約に「忘年会の宴会で一発芸をしなければならない」と定めるケースはほとんどなく、業務上不可欠な行動ではありません。また、社会通念上正当な職務行為とも言い難いです。
 
雇用環境・均等局の「パワーハラスメントの定義について」では「優越的な関係を背景として行われること」「業務上必要かつ相当な範囲を超えて行われること」「労働者に身体的もしくは精神的苦痛を与える、就業環境を害すること」がパワハラの概念であると伝えています。
 
さらに、パワハラを満たすと考える例について6つの行為類型を伝えており、そのうちの一つが「過大な要求」です。 過大な要求とは「上司が部下に対して、長期間にわたる、肉体的苦痛を伴う過酷な環境下での勤務に直接関係のない作業を命ずる」ことを意味します。
 

忘年会の宴会で一発芸を断るための適切な言い訳

忘年会の宴会で一発芸を断る際には、適切な言い訳を用意しておくといいでしょう。単に「やりたくないから」「雇用契約に記載されていない」と伝えることで、職場の雰囲気や関係性の悪化につながることもあり得るからです。
 
忘年会の宴会で一発芸を断る際の適切な言い訳は以下のとおりです。

●忘年会の宴会に参加しない
●苦手だと正直に断る
●体調が悪いと伝える

言い訳別に内容を解説します。
 

忘年会の宴会に参加しない

忘年会の宴会での一発芸を避けるのであれば、そもそも参加しないという選択肢があります。職場の雰囲気や参加する上司や先輩、同期などの人間性から、参加をしなくても特に問題がなさそうであれば理由をつけて欠席してください。忘年会に参加しなければ、一発芸のことで悩む必要はありません。
 

苦手だと正直に断る

上司や先輩、同期などが相手の意見を正しく受け入れてくれる場合にかぎりますが、一発芸は苦手だと断って同意を得ておくのも方法の一つです。ただし、忘年会当日に上司や先輩たちにお酒が入った場合、状況が変わるケースを想定しておかなければなりません。お酒が入って性格が変わるような人なら、断って同意を得たことなど忘れて、無理に一発芸を強要する可能性も高いからです。
 

体調が悪いと伝える

体調が悪いと伝えて、一発芸を断ることも検討してみてください。お酒を飲みすぎて気持ちが悪い、頭痛や腹痛がするなど、体調が悪くて一発芸どころではない状況ならば、無理に強要される可能性は低いでしょう。
 

上司や先輩の人柄や職場の雰囲気などを考慮して適切な対応をしよう

忘年会の宴会で新卒の社員が一発芸を披露することが恒例の会社も多くあることでしょう。しかし、本人が嫌がっているにも関わらず、雇用契約に記載されていないことをしつこく強要されるのであればパワハラと見なされるのが一般的な解釈です。
 
上司や先輩などに「一発芸の強要はパワハラ」と強く言えればいいですが、その職場で引き続き働くのであれば、関係性悪化のリスクなどから現実的な対応ではないかもしれません。忘年会そのものに参加しない、体調不良といった言い訳を用意するなど、その場に応じた適切な方法で対応することをおすすめします。
 

出典

雇用環境・均等局 パワーハラスメントの定義について
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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