原点に戻って、「石油ストーブ」がガスや電気よりも安くて熱効率がいいって本当?
配信日: 2023.12.27
本記事では、石油ストーブ・ガスストーブ・電気ストーブの特徴やメリット・デメリット、費用について解説します。石油ストーブに関する理解を深めて、今冬に向けて購入するかどうかを判断する際の参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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石油ストーブ
石油ストーブは速暖性があり、寒冷地で特に有用な暖房器具です。部屋全体を暖めることができて、非常に暖かいうえに電気代もかかりません。石油ストーブの天板に鍋ややかんを置いて、料理やお湯を沸かすことも可能です。
灯油の調達や補充には手間がかかりますが、依然として人気があります。本項では、石油ストーブのメリット・デメリットや費用について見ていきましょう。
メリット・デメリット
石油ストーブのメリットは、以下のとおりです。
●非常に暖かい
●電気代がかからない
石油ストーブは部屋全体を迅速に暖めて、体の芯からぽかぽかになります。また灯油を使用するため、電気代がかかりません。一方で、石油ストーブのデメリットは、次のとおりです。
●灯油の補充が必要
●定期的な換気が必要
石油ストーブを利用するには、灯油の購入と補充が必要です。また、一酸化炭素中毒のリスクをおさえるためには、定期的な換気が不可欠です。
費用
石油ストーブは安いもので、1〜2万円程度で購入できます。経済産業省資源エネルギー庁の「石油製品価格調査」によると、1Lあたりの灯油の店頭価格の全国平均は116.6円です。
※調査日2023年12月18日
燃料消費量が0.218L/hの石油ストーブを1日7時間使用した場合の灯油料金は、約178円になります。
ガスストーブ
ガスストーブは、ガスの燃焼によって空気を暖めます。このため、石油ストーブとは異なり、灯油を使用しません。体の芯までぽかぽかに暖まり、風を出さないため、乾燥やホコリの舞い上がりもおさえることができます。石油ストーブの特有の臭いが気になる方でも、ガスストーブならば安心して利用できるでしょう。
本項では、ガスストーブのメリットやデメリット、費用について紹介します。
メリット・デメリット
ガスストーブのメリットは、以下のとおりです。
●ホコリが舞い上がらない
●石油ストーブのような不快な臭いがない
ガスストーブはガスファンヒーターとは異なり、風を発生しないため、ホコリが舞い上がりにくいことが特徴です。また、灯油を使用しないため、石油ストーブ特有の不快な臭いもありません。一方で、ガスストーブのデメリットは次のとおりです。
●ガス会社との契約が必要
●設置場所が限られる
ガスストーブはガス管をつなげる必要があるため、場合によってはガス会社との契約や工事が必要になります。また、ガス管をつなげるため、設置場所が限られます。
費用
ガスストーブは安いもので、1〜2万円程度で購入できます。また、ガスストーブを7時間使用した際のガス代は、「出力(kW)×3.6MJ/h×使用時間(h)÷ガス発熱量(MJ/㎥)×ガス料金(円/㎥)」で計算できます。
ガス消費量が4.07kWのガスストーブを7時間使用した場合のガス代は、約297円です。
※ここでは、1kW=3.6MJ/h、発熱量は東京ガスの都市ガス45MJ/㎥、ガス料金は都市ガスの東京ガス一般契約料金B表の基準単位料金130.46円と仮定。
電気ストーブ
電気ストーブは、電気を使用して空気を暖める暖房器具です。一般的には持ち運びが容易なコンパクトなサイズが多く、電源を入れるだけですぐに使用できるため、利便性に優れています。さらに、灯油やガスの使用が不要です。石油ストーブやガスストーブに抵抗がある場合は、特におすすめです。
本項では、電気ストーブのメリットやデメリット、費用について詳しく見ていきましょう。
メリット・デメリット
電気ストーブのメリットは、次のとおりです。
●灯油やガスが必要ない
●素早く暖まる
電気ストーブは電力を使用するため、灯油やガスの用意が不要です。また、石油ストーブのような嫌な臭いを気にせずに利用できます。コンパクトなサイズが多いので持ち運びしやすく、素早く暖まるので便利です。
一方、電気ストーブのデメリットは、次のとおりです。
●部屋全体を暖めることは難しい
●電気代がかかる
電気ストーブは暖房の範囲が限定されているため、部屋全体を暖かくすることが難しく、ピンポイントでの使用が適しています。また、電力を使用するため、電気代がかかります。
費用
電気ストーブは、安いものだと3000〜5000円程度で購入できます(カーボンヒーターの場合)。仮に消費電力が350〜1000Wの電気ストーブを7時間使用した場合、電気代はおおよそ75.95〜217円となります。
※電気代の目安単価は31円/kWh(税込み、全国家庭電気製品公正取引協議会より)
設置場所やコスパも考慮して石油・ガス・電気のストーブを選択しよう
石油ストーブは、速暖性があり、体の芯から心地よく温めることができます。風を発生させないため、ホコリの舞い上がりや乾燥もおさえることが可能です。コスパも悪くないのですが、灯油の調達や補充には手間がかかり、換気が必要な点にも注意が必要です。
石油ストーブ以外にも、ガスストーブや電気ストーブなど、さまざまな暖房器具が存在します。設置場所やコストの面も考慮して検討してみましょう。
出典
経済産業省資源エネルギー庁 石油製品価格調査 調査の結果 1.給油所小売価格調査(ガソリン、軽油、灯油)<調査結果>
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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