エアコンは「20度」と「25度」で電気代はどれだけ違う? 1日8時間、冬に3ヶ月使用した場合で比較
配信日: 2024.01.08 更新日: 2024.01.09
そこで、今回はこれらのシミュレーションと軽減に役立つ節電方法について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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エアコンの暖房を1日8時間、3ヶ月使い続けた場合の電気代は
冬の3ヶ月(12~2月)に、エアコンの暖房を1日8時間使い続けた場合の電気代は、どのくらいになるのかシミュレーションしてみましょう。ここでの計算には、2023年1月に発売された大手家電メーカーの6~9畳用壁掛け型エアコン(定格能力2.2kW、消費電力470W)を用い、電気代の単価は全国家庭電気製品公正取引協議会が公表している目安となる31円/kWhとします。
・1日8時間エアコンで暖房した場合の電気代
エアコン8時間あたりの電気代は、約117円(0.47kW×31円/kWh×8時間)です。目安単価は、地域によって異なる場合がある電気代を計算する際のおおよその基準として使われています。
・冬の3ヶ月エアコンで暖房した場合の電気代
1日8時間を3ヶ月使用した場合の電気代は、約1万647円※です(約117円×31日×2+約117円×29日)。ただし、実際のエアコンにおける消費電力は室温や外の温度によっても大きく変化するため、この金額はあくまでも目安の1つと考えてください。
※日数は2023年12月~2024年2月を想定
温度を「20度」と「25度」に設定した場合の電気代の違い
資源エネルギー庁の公表しているデータによると、暖房時の温度設定を1度低くすると約10%の消費電力の削減になるとしています。
設定温度を1度下げた場合に前記の消費電力470Wが10%削減されるとすれば、1日8時間あたりの電気料金は約104.9円(0.423kW×31円/kWh×8時間)、同様に3ヶ月使用した場合の電気代は約9546円となり、設定温度を1度下げた場合に節約できる金額は、3ヶ月では約1101円(1万647円-9546円)です。
逆に「25度」に設定した場合の電気代は、「20度」の場合と比較して約60%消費電力が増加すると仮定すれば、1日8時間あたりの電気料金は約186円(0.752kW×31円/kWh×8時間)、3ヶ月使用した場合の電気代は約1万6926円となり、冬の3ヶ月で約6279円(約1万6926円-1万647円)上がることが予測できます。
ただし、これらは「設定温度1度の違いで消費電力が10%変化する」との仮定の上での試算にすぎません。実際はエアコンの消費電力は刻々と変化しますので、あくまで目安の数値です。
エアコンの電気代を減らす方法
エアコンの設定温度を下げたりフィルターを掃除したりすることで、消費電力の節電効果が期待できます。また、部屋の空気を循環させることも消費電力の節電につながる方法の1つです。
・設定温度を下げる
環境省や大手空調機器メーカーでは、エアコンの機種に関係なく設定温度を1度下げるだけで約10%の節電効果が期待できるとしています。設定温度を下げることは、省エネにもつながるため、可能であれば環境省が推奨している設定温度「20度」を心がけましょう。
・フィルターを掃除する
フィルターの網目にほこりが詰まっていると風の通りが悪くなり、エアコンはより多くの電力を消費します。フィルターのほこりは、定期的に(月に1~2回程度)掃除機で吸い取ったり水洗いしたりして取り除きましょう。
・空気を循環させる
暖かい空気は、部屋の上部に滞留しやすくなるため、扇風機やサーキュレーターを使って暖かい空気を部屋全体に循環させると効果的です。部屋の温度を適正に保つことができれば、設定温度を抑えることが期待できるため、節電にもつながります。
出費を減らすためにも節電を実践しよう
エアコンは、動力源が電気のみのため、使い方によっては電気代が大きくふくらむ可能性があります。例えば、定格能力が2.2kWで消費電力が470Wのエアコンを冬の3ヶ月(12~2月)に1日8時間使った場合の電気代の目安は約1万647円です。
もし、複数の部屋でエアコンを同じような頻度で使用する場合は、1シーズンに数万円の電気代を支払うことになります。電気代をできるだけ抑えるためにも、今回紹介した方法を実践して節電に努めてみてはいかがでしょうか。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問 Q&A
資源エネルギー庁 無理のない省エネ節約 空調
環境省 家庭でできる節電アクション エアコンで節電
DAIKIN エアコン暖房と省エネに関する意識調査を実施
※2024/1/9 内容を一部修正いたしました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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