更新日: 2024.01.10 その他暮らし

夫婦で月収「40万円」の共働き世帯です。子どもの送迎などのために「ミニバン」の購入を検討しているのですが、経済的に厳しいでしょうか?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

夫婦で月収「40万円」の共働き世帯です。子どもの送迎などのために「ミニバン」の購入を検討しているのですが、経済的に厳しいでしょうか?
移動手段として自動車を利用する人も多いと思いますが、レンタカーやカーシェアの普及で、都市部を中心に「マイカーがなくても問題ない」ケースも増えたのではないでしょうか。
 
その一方で例えば子育て世帯の場合は、子どもを連れて電車やバスなどの公共交通機関を利用するのが難しいシーンも少なくなく「車は必要ないと思っていたけれど、やっぱりあると便利だから欲しい」と考え方が変わることもあるかもしれません。
 
本記事では、35歳会社員・手取り月収合計40万円の夫婦共働き世帯の場合、子どもの習い事の送迎のためミニバンを購入するのは経済的に厳しいのかを解説します。
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ミニバンの所有にかかる費用はいくら?

マイカーにかかる費用は自賠責保険や任意保険だけでなく、自動車税や車検、ガソリン代や駐車場代など多岐にわたり、たとえ同一車種でも装備や燃費などがランクによって変わるため一律で決まっているわけではありません。
 
ソニー損保が2023年6月に行った「2023年全国カーライフ実態調査」では、ミニバンの1ヶ月あたりの維持費は1万5600円となっています。これだけ見ると「思ったより高くない」と感じる人もいるかもしれませんが、月間の維持費に車両の本体価格や自動車税などは含まれていないため、事実上の負担額はさらに上がると考えられます。
 
例えばトヨタ車の「シエンタ」を新車で購入する場合は、エントリーモデルの「X 2WD(5人乗り)」を選ぶと車両本体は約195万円、税金や諸費用を含めると200万円を超えます。
 
車両本体価格を抑えるために中古車を選択するケースも少なくなく、株式会社リクルート調べの「中古車購入実態調査2022」によると中古車の支払総額は「50~100万円未満」が最も高くなっており、100万円前後で購入できる車種を検討する人が多いことが分かります。ただし在庫状況や需給関係などによって変わるため、必ずしも「中古車は新車よりもお得」とは限りません。
 
マイカーを所有する際に欠かせないのが駐車場ですが、特に都市部では駐車場代だけでも月額2~3万円程度支払わなければならないケースも少なくありません。車両本体や車検、自動車税、自賠責保険などを全てまとめると、毎月の負担金額が5万円から10万円程度になるケースもあるかもしれません。
 

「30代・年収400万円世帯」がマイカーを持つのは厳しいのか

結論からいえば、必ずしも厳しいとは限りません。
 
総務省統計局が公表している家計調査(家計収支編・2人以上の世帯)では年齢階級別でみると「35歳から39歳の世帯」の自動車等関係費は2万6831円、年間収入階級別では「400万円から450万円の世帯」では2万1661円となっています。つまり30代後半かつ世帯年収が400万円の場合は、自動車維持費等に毎月2万円から3万円程度かけていることが分かります。
 
車両本体価格などが含まれておらず、あくまで月間維持費の平均的なデータとはいえ、家計のやり繰り次第でマイカーを持つことは十分可能といえるでしょう。
 

まとめ

本記事では、35歳会社員で手取り月収が夫婦共働きで合わせて40万円ある場合、ミニバンの購入や維持は経済的に厳しいのかを解説しました。
 
マイカーがあると移動手段の選択肢が増えて利便性が高まるのは事実ですが、家計の負担も増えます。ミニバンを購入した場合どのくらい利用する可能性があるのか、車両本体など初期費用は一括で支払うのか、それともフルローンを組むのか、駐車場代は毎月いくらかかるのかなどを整理して費用対効果があるかどうか考えることをおすすめします。
 

出典

ソニー損保 2023年全国カーライフ実態調査

トヨタ自動車株式会社 シエンタ価格・グレード

リクルート自動車総研「中古車購入実態調査2022」リクルート調べ

総務省統計局 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表

 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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