更新日: 2024.01.19 子育て
最大100万円の補助金! 新設された「子育てエコホーム支援事業」を解説
この記事では、子育てエコホーム支援事業の対象になるのはどんな人か、どんな場合にいくら受け取れるのか、手続きはいつどうすればいいのかなど、制度の内容について簡単に解説します。
執筆者:馬場愛梨(ばばえり)
ばばえりFP事務所 代表
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。
過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。
子育てエコホーム支援事業とは?
子育てエコホーム支援事業は、住宅の省エネ化への支援強化のために新設された制度です。名前のとおり、子育て世帯や若者夫婦世帯が省エネ住宅を手に入れる際に利用でき、最大100万円の補助を受けられます。
実は、今までも同様の制度は存在しました。今回の制度は過去にあった「こどもみらい住宅支援事業」、その後継の「こどもエコすまい支援事業」のさらに後継にあたります。
これらの制度はいずれも、予算額が上限に達すると受付を終了する仕組みになっています。前回の「こどもエコすまい支援事業」の終了後に補正予算案が提出され、国会で可決、2024年度も同様の支援を継続することが決定しました。
どんなときにいくらもらえる? 対象になる条件とは
子育てエコホーム支援事業の補助対象になるのは、図表1のような場合です。
図表1
●子育て世帯・若者夫婦世帯による住宅の新築(注文住宅の新築、新築分譲住宅の購入)
※「子育て世帯」とは18歳未満の子がいる世帯、「若者夫婦世帯」とは夫婦のいずれかが39歳以下の世帯を指します。
補助額:長期優良住宅なら原則100万円/戸、ZEH住宅なら原則80万円/戸
※長期優良住宅もZEH住宅も、いずれも高い省エネ性能を持つと認定された住宅です。細かい要件があるので、対象になるかハウスメーカーや工務店などに確認してみましょう。
●住宅のリフォーム(省エネ改修など)
補助額:リフォーム内容等に応じて20万~30万円(子育て世帯・若者夫婦世帯の場合は30万~60万円)が上限
たとえば断熱性能アップのための工事の場合、「内窓設置で面積が2.8平方メートル以上場合は1ヶ所あたり2万5000円補助」のように、工事内容と金額が細かく決められています。いくら補助を受けられるか、事前にリフォーム会社などに確認しておくと安心です。
いつから始まる? 手続き方法は?
子育てエコホーム支援事業の交付申請が始まるのは、2024年3月下旬ごろからとされています。
しかし、経済対策閣議決定日(2023年11月2日)以降に工事(新築は基礎工事より後の工程の工事)に着手した場合は対象になります。
補助金が実際に交付されるのは、申請から数ヶ月ほど先になる見込みです。申請期限は2024年12月31日ですが、今回の制度も予算に達した時点で終了となるため、早めに申請しておきたいところです。
なお、申請手続きは家の持ち主ではなく、工事を担当した事業者(ハウスメーカーや工務店など)が行います。あらかじめ「子育てエコホーム支援事業の補助金を利用したい」と伝えておくとよいでしょう。
まとめ
新たに始まる「子育てエコホーム支援事業」では、高性能な新築住宅の購入や省エネ対応リフォームなどで最大100万円の補助金が受け取れる可能性があります。
この制度では、特に子育て中の家庭や30代以下の若い世代が優遇されています。利用者が多いと早めに終了してしまうことがあるため、「近いうちにマイホームがほしい」と思っている人は今後の動向を注視しておきましょう。
出典
国土交通省 子育てエコホーム支援事業について
国土交通省 子育てエコホーム支援事業の概要
国土交通省 こどもみらい住宅支援事業
国土交通省 こどもエコすまい支援事業
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表