更新日: 2019.01.11 その他暮らし

昔の「内職」とはどう違う? 主婦の「在宅ワーク」最新事情

執筆者 : 藤丸史果

昔の「内職」とはどう違う? 主婦の「在宅ワーク」最新事情
最近、本業のほかに副業を行ったり、在宅で仕事をする人が増えている印象があります。
 
主婦の方で、子育てや介護で家庭に入っても、家計を助けたり、自己実現のため、できれば少しでも働きたいと考える方も多いのではないでしょうか。とはいえ、なかなか外に出て働くことは難しいと悩んでいる方もいらっしゃるかもしれません。
 
そこで今回は、主婦が働きやすい在宅ワークの最新事情について詳しくお伝えしたいと思います。
 
藤丸史果

Text:藤丸史果(ふじまる あやか)

ファイナンシャルプランナー

相続、投資信託など、身近なファイナンスを中心に活動している。

昔ながらの「手作業」の仕事

主婦の在宅ワークの中では、いわゆる「内職」のイメージの強い手作業などは、特別なスキルもパソコンの知識も必要なく、だれでも始めやすい仕事として現在も人気があります。
 
例えば、宛名シールやバーコードなどの「シール貼り」作業の平均単価は0.1円~2円程度です。毎日作業を行えば、月1~2万円程度を稼ぐことはできますが、それ以上となると難しいかもしれません。
 
コツコツ続けられる単純作業が好き、また金額的に月1~2万円稼ぎたいという人に向いている在宅ワークといえます。
 

最近はこんな仕事が人気。どうやって探す?

在宅ワークの募集で多いのは、最近はパソコンを使った仕事です。
 
中でも「データ入力」や「テキスト入力」は、比較的、経験の浅い人でも始めることができますし、「アンケート調査」や簡単な「ライティング(文章作成)」なども特別なスキルが必要ないため、単価はあまり高くありませんが、人気のある仕事です。
 
経験や意欲があれば、パソコンを使ったより専門的な仕事、例えば「Webサイトのデザインや作成」「プログラミング」に挑戦してもいいかもしれません。
経験を積むほど報酬にも反映され、やりがいを感じたり、手に職をつけることで、生涯を通じて取り組める仕事になると思います。
 
こうした仕事を探す際には、最近は求人サイトやスマホのアプリなどを使って手軽に検索し、応募することができます。中には、子育て中の人向けの求人に特化したものもあります。
 
ただし、悪質な仲介業者などにより、トラブルが発生することもありますので気をつけましょう。例えば、仕事を始めるにあたって機材の購入や準備費用などといってお金を要求するところは避けたほうが無難です。
 
応募する前に、会社概要や募集要項にはしっかりと目を通し、疑問点は事前に確認してから応募するなど、信頼できる業者やクライアントかどうかを見極めるようにしましょう。
 

確定申告が必要

在宅ワークをする場合には、その人は個人事業主となります。起業した場合も、法人化しなければ同じく個人事業主です。
 
個人事業主として一定以上の収入がある場合には、確定申告が必要になりますので注意が必要です。
 
会社員であれば所得や税金の申告・納税などは、本人に代わって会社がしてくれますが、個人事業主の場合は自分でしなくてはなりません。
所得や収入、経費の関係について自分で把握しておき、確定申告をする必要があるかどうかを確認しておきましょう。
 
会社員以外の方であれば、原則その年の1月1日から12月31日までの所得が38万円以上ならば確定申告が必要になります(なお、サラリーマンなど会社勤めなどをしている人が副業として在宅ワークを行う場合には20万円以上です)。
 
個人事業主の確定申告は、青色申告か白色申告のどちらかになります。
 
白色申告には特典がありませんが、比較的簡単に行える申告といえます。青色申告は手続きが複雑だったり、簿記の知識が必要ですが、最高で65万円の青色申告控除が適用になる優遇措置などがあります。これが適用できると、基礎控除38万円と65万円を合計した103万円が所得から控除可能なので、所得(収入-必要経費)が103万円までなら所得税は0円になります。
 

最近はこんなお仕事も在宅で!

最近は、「在宅派遣」という働き方も耳にするようになりました。
 
派遣サービスを行う会社が企業と働きたい人を仲介してくれるので、希望の企業で経理、人事、営業事務、秘書などの仕事に就けるというものです。
 
地方に住んでいたり、外出ができなくても、場所にとらわれずにこれまでの業務経験を活かして都心の企業でスキルを磨いたり、能力次第で昇給なども望めるということは非常に大きなメリットだと思います。
 
派遣社員として派遣会社が、企業側と調整をしてくれるので、会社員として労働者の権利を守られる利点も大きいでしょう。また、派遣会社の社会保険に加入することができ、ほかに収入がなければ、自分で確定申告する必要もありません。
 
さらに、正社員として在宅のみで働ける企業も増えているようですので、目指すキャリアに応じてチャレンジしてもいいかもしれません。
 
主婦の在宅ワークとひとくちにいっても、最近ではさまざまな働き方や職種があります。
 
子育てや介護などで外に出て働くことが難しくとも、経験も意欲もあり、キャリアをあきらめたくないという女性は、ますます増えるのではないでしょうか。そうした声を受け、今後も在宅ワークはより働きやすくなると思います。
 
ご自身に合った在宅ワークを見つけて活躍の場を広げ、充実した人生を送りたいですね。
 
Text:藤丸 史果(ふじまる あやか)
ファイナンシャルプランナー