更新日: 2024.02.08 その他暮らし

【審議】屋台のわたあめって「ぼったくり」では? 「場所代」や「機材代」を加味しても暴利だと思うのですが……。

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部

【審議】屋台のわたあめって「ぼったくり」では? 「場所代」や「機材代」を加味しても暴利だと思うのですが……。
お祭りや各イベントなどで出店されている屋台ではさまざまな商品が売られており、特に、わたあめやりんごあめなどは子どもたちに人気のお菓子となっています。大人でもお好み焼きや焼きそばなどを、つい買ってしまう人は多いでしょう。しかし、屋台のわたあめは、しばしば「ぼったくり」と言われてしまうことがあります。
 
今回は、わたあめ屋台の運営にかかる費用について紹介していきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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わたあめ屋台の運営にかかる費用の相場

わたあめ屋台を運営するには、当然ながらさまざまな費用がかかります。ここでは、それぞれの費用を細かくみていきましょう。
 

・場所代

まずは、場所代です。場所代は、固定制と変動制で異なり、また、立地やイベントの規模などでも大きく変わりますが、1日およそ5000〜1万円あたりが相場であるようです。
 

・屋台や機材にかかる費用

屋台そのものにも費用がかかります。レンタルの場合は、日数などによっても異なりますが、多くの場合1万~2万円ほどで借りることが可能なようです。
 

・わたあめの原材料費

わたあめの原材料となるザラメは、安いもので1kgあたり500円ほど、色付きのものでも1kgあたり1000円ほどで購入可能です。わたがし用の棒も100本入りで1000円程度で手に入れられます。ザラメは1kgで50玉ほど作れるので、1玉あたりの原価は10〜20円程度となる計算です。棒も含めると、1玉あたり20〜30円程度で作れます。キャラクターが印刷されたわたあめ用の袋は、1枚あたり30円ほどです。袋に入れて販売する場合は、1玉あたり50〜60円ほどで作れるでしょう。
 

わたあめの販売価格や原価率の相場

わたあめの販売価格も、場所や屋台によってまちまちです。袋に入っていないものは300円ほど、袋に入っているものは500円ほどが相場と考えた場合で、棒も含めた原価率を計算してみます。袋に入っていないわたあめは原価率が6〜10%程度、袋に入っているものは10〜12%程度となる計算です。
 
実際には、紹介した場所代や機材のレンタル代のほか、計量スプーンなどの道具や電気代なども上乗せされるため、売り上げのすべてが利益として残るわけではありません。それでも、飲食店の原価率は一般的に30%前後といわれていることを考慮すれば、確かに大きな利益が得られやすい商売といえるでしょう。
 

価格は需要と供給によって決まる

原価を知ると、確かにわたあめ屋が得ている利益は大きい印象を受けます。しかし、販売価格は需要と供給によって決まるという市場原理は押さえておかなければいけません。買う人が多ければ価格は上がり、買う人が少なければ価格は下がるのが一般的です。
 
わたあめも、原価は安いものの300〜500円でも購入する人がいるため、商売として成り立っているといえます。お祭りなどでのわたあめの価格が極端に下がらないことが、一定の需要がある証拠です。
 
そのため、原価のみをみて「ぼったくり」や「暴利」という表現で片付けてしまうのは避けた方がよいでしょう。利益を上げなければ商売は成り立たず、さまざまな商売がなければ消費者もおいしいものが食べられません。また、原価率は商品や形態などにより異なります。わたあめは原価率が低いものの、そこに目をつけて利益を上げようとするのは、商売人の一つのあるべき姿です。需要がある限りは、特に問題はないといえます。
 

原価率の低いわたあめ屋は稼げる商売の一つ

お祭りなどで見かけるわたあめの屋台では、1玉300〜500円ほどで売られていることが多いでしょう。わたあめは1玉あたり20円前後、高いものでも50円ほどで作れるので、原価率は6〜10%ほどとなります。棒や袋を除けば、さらに低い原価率です。しかし、販売価格は市場原理で決まり、かつ、わたあめ屋の需要が大きいことを考えると、ぼったくりや暴利という表現は適切ではありません。稼げる商売の一つとして捉えておきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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