【車のオイル交換】オイルの種類は高い方がいいの?
配信日: 2024.02.19
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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エンジンオイルの役割
エンジンオイルの主な役割は5つです。
●潤滑作用:エンジン内部のシャフトやピストンの動きをスムーズにする働きがあり、粘り気のある新しいエンジンオイルは、パーツ表面をコーティングしやすい。
●密封作用:内部の気密性を保持する働きがあり、エンジンのピストン運動によって生じるエネルギーの生成を助ける。
●冷却作用:ガソリンの燃焼やパーツ摩擦などによって発生した熱を冷却する。
●清浄作用:ガソリンが燃焼するとスラッジと呼ばれる汚れがエンジン内部に蓄積する。エンジンオイルによりスラッジを洗浄することで車のパフォーマンス維持に役立つ。
●防さび作用:ガソリンが燃焼するとエンジン内部が高温になり、温度差によってエンジンに水滴がついてさびの原因になる。エンジンオイルでパーツをコーティングすることでさびを防止する。
エンジンオイルの種類と費用相場
エンジンオイルには鉱物油と化学合成油、部分合成油の3種類があります。種類によって価格と特徴が異なるため、自分がどのような目的でエンジンオイルを使いたいかを明確にして、価格とのバランスを見ながら決めることをおすすめします。
環境省「大気環境・自動車対策」にある燃費を良くするための方法として、エンジンオイルやフィルターなどの定期的な交換が推奨されています。そのため、エンジンオイルを継続的に使用することを考慮した価格チェックをしておくといいでしょう。
鉱物油
鉱物油は、1Lあたり700円ほどから販売されており、原油から不純物を取り除いて精製されたベースオイルです。3種類の中では比較的安価である一方、熱や外気によって酸化が早いという特徴もあります。
酸化が進んだエンジンオイルは、燃費効率の低下やエンジン焼き付きなどを引き起こす可能性があるので、車のパフォーマンスを維持するためにも定期的な交換が必要といえます。品質よりも価格を重視する方に適しているベースオイルですが、鉱物油を推奨している車種もあるようです。
化学合成油
化学合成油は、1Lあたり1000円ほどから販売されており、オイルを分子化して不純物を可能な限り取り除き、化学的に合成したベースオイルです。
高性能なベースオイルで、エンジンの洗浄や車の環境を考慮した添加剤が合成されています。気温が低い時期でもエンジンの始動性が良く、耐熱性が高いため劣化しにくいのも特徴の一つです。蒸発性も低いため、オイルが無駄に蒸発する心配もありません。価格は高めですが、車の整備をしっかりしたい方に適しています。
部分合成油
部分合成油は、1Lあたり950円ほどから販売されており、鉱物油に水素化精製油もしくは化学合成油をおよそ20~30%混合させたベースオイルです。鉱物油の熱に弱く酸化しやすいデメリットを補うために、化学合成油を混合しています。
部分合成油は、化学合成油の配合バランスが商品によって異なり、車の特性にあわせて選びやすいのがポイントです。基本的な性能は十分であり、価格も化学合成油よりは安価なので、コストと性能のバランスを重視する方に適しています。
エンジンオイルは高い方が優秀だがコストとのバランスを考えよう
エンジンオイルは、車のパフォーマンスを最大限発揮させるために必要なメンテナンス道具で、鉱物油、化学合成油、部分合成油の3種類に分けられます。性能を見ると最も品質が高いのは化学合成油ですが、その分価格も高めに設定されています。
しかし、価格の安さだけで鉱物油を選んでしまうと、劣化や酸化が早いので交換頻度を上げる必要があります。
どのエンジンオイルを購入するかは、自分がエンジンオイルにどのような性能を求めているかがポイントです。とにかくコストを抑えたい方は鉱物油を、車の性能向上を優先したい方は化学合成油、コストと性能のバランスを重視したい方は部分合成油というように、自分の車と目的に合わせて選びましょう。
出典
環境省 大気環境・自動車対策
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー