更新日: 2019.01.10 家具・片付け
片づけの美学33 写真データの保存最前線。整理で思い出を生かそう
写真のデータをいかに保存するか、また振り返って楽しみやすくする方法をご紹介します。
Text:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
写真の思い出は整理することで、振り返りが楽に
撮る時はその一瞬が大切でたくさん撮影しますが、写真を見返す時はベストの1枚があれば十分だったりします。いい写真だけを選んで、見やすい状態にしておきたいですね。
そのためには、ブレていたり、なんの目的で撮ったのか忘れてしまったような写真は削除していきましょう。撮影日から時間が経った写真は自分でも驚くほどあっさりと削除することができるものです。
写真を残す「場所」
写真データをスマホ・デジカメだけで保存するとメモリに限度があります。いつでも気兼ねなく写真を撮るためには、別の場所でデータを保存できるようにしたいですね。
これまで主流だった個人のPCは、データを安定して保存できますが、残念なのはそのPCの中でしか見られないこと。今はデータを共有することができるシステムが発達しています。PCだけでなく、テレビやスマホ・タブレット端末から各自がアクセスいて写真を楽しむことができるようになっています。
方法は2つ、オンラインでデータを保存する「オンラインストレージ(クラウドストレージ)」と、ハードディスクをLANで共有する「ネットワークハードディスク(NAS)」です。
オンラインストレージ(クラウドストレージ)
オンライン上で利用できるストレージ(外部記憶装置)のことです。使い方はIDを作り、写真データをアップロードするだけです。家族や友人とデータを共有することができます。データ量の制限内であれば無料のサービスが多くあり、費用を掛けずにデータの共有・保存ができます。
注意したいのは、データがオンライン上にあり、手元のハードに保存されていないということです。インターネットを利用できない環境では、見ることができません。また、データの保存保障もありません。
例えば、Google フォト。https://photos.google.com/
写真・動画を無料かつ容量無制限(1ファイルあたりの制限はあり)で保存できます。
自動アップロードの設定をしていれば、スマホで撮影した写真をそのつどバックアップしてくれます。また、撮影日、場所などで自動的に分類整理してくれます。
ネットワークハードディスク(NAS)
有線・無線のLANを介してデータを共有できるのが、ネットワークハードディスクです。ハードディスク(HDD)を購入して一度設定すれば、特別な維持管理がいらず、データを保存していけます。設定は説明書を読めば、専門的な知識がなくても大丈夫なようです。
PCなどから保存したいデータをHDDのフォルダに移すだけで、みんなと共有できます。最近のHDDは容量2TB(テラバイト)など大きいので、数年分の写真を入れておくことができます。オンラインと違い、データが手元のHDDにあるという安心感が利点です。
ただ、トラブルでデータが消えてしまうというリスクは同じようにあります。
2つのデータ保存法の使い分け
整理・管理することに重点をおくと、
(1)オンラインストレージをスマホのバックアップとして利用
(2)年末などの節目で写真の取捨選択をする
(3)ずっと残しておきたいデータをネットワークハードディスクに保存
をおすすめしたいと思います。
Text:奥野 愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表