更新日: 2024.04.12 子育て
こども家庭庁「こども未来戦略MAP」。子どもの発達に合わせてどのような支援策があるか確認しよう!
そこで今回は、細かい話は抜きにして、こども家庭庁が公表している「こども未来戦略」をもとに、どのような子育て支援策が用意されているのかについて、確認していきたいと思います。
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。
子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。
2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai
わが家の場合、どの子育て支援策が当てはまるの?
図表1がこども家庭庁の「こども未来戦略MAP」です。妊娠をスタート地点として、子どもの発達段階に応じて、どのような政策が用意されているかが、すごろくのように記されています。ただし、あくまでも新たな支援策について記されているだけなので、既存の支援策についてはここではほとんど言及されていないため、注意してください。
自分の家庭におけるライフステージがどこにあるかをもとに、現在、そして将来においてどのような制度が活用できるかという視点で確認するとよいでしょう。
図表1
※出典:こども家庭庁「こども未来戦略(リーフレット等)」
新しい子育て支援の政策を見つけてみよう
例えば、妊娠というライフステージにおいて、誰に相談すればよいか悩んだら「伴走型相談支援」という制度を利用することができます。これは妊娠時も含め、出産後0歳から2歳の子どものいる家庭に寄り添いながら相談支援を行うとともに、妊娠届出時と出生届出時にそれぞれ5万円、合計で10万円を支給するというものです。
また、出産後においては、所得制限の撤廃と、「児童手当の拡充」などが予定されています。
さらに「男性の育休取得の促進」によって、育休の給付率が10%アップされ手取りが10割相当になることや、時短勤務時の賃金の10%が支給される「時短給付」などの新設も予定されており、これらは仕事と家庭を両立してもらうための施策を強化するものといえるでしょう。
ほかにも、「こども誰でも通園制度」が新たに創設され、働いていなくても時間単位で児童が保育園に通えるようになるなどと、さまざまな子育て支援策が実施、もしくは予定されています。
まとめ
子育て支援策はそれまでの経緯を知ると、以前と比べ充実しているといえます。
先だってわが国で初めて、こども施策の基本的な方針である「こども大綱」が閣議決定されました。これは、わが国のこども施策が大きく転換することを意味しています。そこに流れている精神は、「こどもまんなか社会」の実現です。
つまり、子どもを社会全体で育てていくという意思の表れともいえ、これに本格的に舵を切ったということ自体に大きな意味がある、と受け止める必要があります。
問題は、私たち国民の理解です。子育て支援金を巡り、世間では賛否両論あるように見受けられます。今回取り上げた「こども未来戦略MAP」、そしてこの項で先述した「こども大綱」に目を通す機会が増えれば、子育て支援策についてもう少し理解が深まるのではないでしょうか。
出典
こども家庭庁 「こども未来戦略(リーフレット等)」
こども家庭庁 こども大綱の推進
執筆者:重定賢治
ファイナンシャル・プランナー(CFP)