更新日: 2024.04.20 その他暮らし
生活保護を申請したら、職員から「難しいので辞退届を書くように」と言われました…従うしかないのでしょうか?
要件を満たして申請が通った場合は必要な保護を受けられるようになりますが、ケースワーカーから「受給は難しいので辞退届を書くように」と言われてしまった場合はどうすればいいのか、悩まれる方も多いでしょう。
本記事では、生活保護の受給要件とともに、ケースワーカーから辞退届を書くように言われた場合の対処法についてもご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生活保護の受給要件とは?
厚生労働省「生活保護制度」によると、「生活保護制度は生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障し、その自立を助長する制度」と述べています。
以下のような状態の方が、最低限の生活を維持するために必要な「最低生活費」を下回っている場合に、生活保護を受給できる可能性があります。
・ただちに活用できる資産を保有していない
・働けない、または、働いていても必要な生活費を得られない
・年金や手当など、ほかの制度を利用しても必要な生活費を得られない
また、親族などから援助を受けられる場合は、優先して受けることが求められます。生活保護を受給中の方は、収入が「最低生活費」を下回っている限り、生活保護を継続して受けられる権利があります。
ケースワーカーが辞退届を書かせることはできるのか?
世帯収入が最低生活費を上回った場合など、生活保護の受給要件を満たさなくなった場合は、受給が廃止されます。そうでない場合であっても、受給者が自分の意思で生活保護を辞退することも可能です。
生活保護の受給は国民の権利であるため、辞退する権利も認められていると考えていいでしょう。ケースワーカーが受給者に対して強制的に辞退届を書かせることはできません。
辞退届はあくまでも受給者本人が保護の打ち切りを申し出るためのものであり、本人の意思に反して書かせることは違法であると考えられます。
ケースワーカーから辞退届を書くよう言われたときの対処法
もし、担当のケースワーカーから、自分の意思に反して「辞退届を書くように」と言われたときは、はっきりと断りましょう。
断りにくいときはいったん保留にして、福祉事務所のほかの職員や支援団体などに相談することをおすすめします。断り切れず辞退届を書いてしまった場合は、無効にすることも可能です。
辞退届を書くように言われても従う必要はない
生活保護の申請は国民の権利であり、経済的に困窮していて要件を満たしていれば受給できる可能性があります。受給対象でありながら生活保護の受給を止めたいときは辞退届を提出する必要がありますが、自分の意思に基づくものでなければなりません。
もし、辞退する意思がないにもかかわらず、ケースワーカーから辞退届を書くように言われたら、はっきり断りましょう。はっきりと断りにくいときは「考えさせてください」などと言ってひとまず保留にし、ほかの職員などに相談することをおすすめします。
出典
厚生労働省 生活保護制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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