片づけの美学167 夫がまったく片づけない! 散らかり放題で私のメンタルがやばいです
配信日: 2024.05.27
自分の努力ではどうにも解決できず、つらい気持ちになったり、イライラしたりと感情的にネガティブになってしまうこともあるでしょう。
今回は片づけない夫に不満を持つ妻の観点でお話を進めていきます。パートナーの「片づけない日常」を少しずつ改善してもらえるようなアイデアをお伝えします。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
夫が片づけない原因を探る
夫が片づけをしないことに困っている場合、まずはその原因を考えてみましょう。考えられる原因としては、以下の理由があるのではないでしょうか。
1. 自分は片づけをする必要がないと思っている
2. 片づけ方法が分かっていない
3. 片づける時間がない
原因が見えてくると、解決の糸口が出てきます。
■ 1. 自分は片づけをする必要がないと思っている
「片づけをする必要がない」と思っている夫には、考えを改めてもらう必要がありますね。まずは、家族の一員として、片づけをしてほしいことを伝えなければいけません。
これまでの夫の人生観では、「片づけは他の人にやってもらうこと」になっている可能性があります。この場合、お互いの価値観をすり合わせる必要があります。夫婦の関係性によって、話し方は千差万別。パートナーの性格をよくご存じの妻に、伝え方はお任せするとして、伝える内容としては、
・夫にも片づけをしてほしいこと
・妻(家族)が困っていること
・家族の協力が欠かせないこと
などを伝えていただきたいと思います。散らかし放題の夫でも、しっかり話せば、少し行動を改めてくれるのではないかと思います。
■ 2. 片づけ方が分かっていないと感じる
片づけ方が分かっていないと感じる場合は、片づけやすい環境を整えることが解決への糸口です。手軽な片づけから始めます。食べたものを片づけないことがお悩み原因である場合、
・ゴミ箱を夫のイスの近く、または卓上に置く
・ゴミの分別はシンプルに。場合によっては分別を求めない
・キッチンに、お皿を下げるスペースを常に空けておく
といった対策をします。そして、面倒でも、「ゴミを捨ててくれて助かる」「お皿を下げてくれて助かる」と伝えてあげてください。大人だって、ちょっとしたことでも褒められるとうれしいものです。
■ 3. 片づける時間がない
多忙な夫の場合、忙しくて片づける時間がないという発言もあるでしょう。しかし、忙しいのはみんな同じです。片づけといっても、
・脱いだ衣類を洗濯カゴに入れる
・コートをハンガーに掛ける
・食べた皿を運ぶ
こんな片づけなら、数秒でできます。「忙しいからできない」ではなく、「片づける気持ちがない」からできない、という厳しい事実を知ってもらいましょう。角がたたぬようにマイルドに伝えたいですね。
夫を待たずに現状を変える
夫に変わってもらうための工夫ポイントをお伝えしてきましたが、まったく効果がないこともあると思います。逆に負担をかけてしまい、家の中がギスギスしてしまう、という事態も考えられます。そんな時は、夫を変えようとあれこれ試すより、すぐに片づけられる状態に家を保つほうが、効率が良いこともあります。
夫が多少散らかしても、サッと片づけてしまえば、元通り。スッキリきれいがキープできれば、妻のつらい気持ちは和らぐかもしれません。そのためには、夫の散らかしが目立つような室内がよいでしょう。
注目ポイントとしては、テーブルの上と床です。ダイニングテーブルやリビングのテーブルの上は基本的にモノを置かない。使う時だけモノがあり、使い終わればすべてを片づけるようにします。
床にもモノを置かないようにします。置くとしても仮置きのみ。できるだけ早急に片づけます。いつもキレイな状態であれば、夫の散らかしもすぐに片づけられます。
片づけのために夫婦で同じ方向を向く
家族での暮らしには、互いの協力が不可欠です。だれか1人だけが頑張るのはつらいし、不公平です。妻と夫、お互いが片づけのために少しでも行動できれば、気持ちよく暮らしていくことができると思います。
そのためにも、よい話し合いや伝え方ができるといいですね。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表