片づけの美学164 収納場所を忘れてしまう収納が多すぎる問題|4つの解決法
配信日: 2024.05.24
収納が多すぎると、よい点だけでなく、デメリットも見えてきます。
・見つけられない
・使い忘れ
・どんどんモノを詰め込んでしまう
など
その中で、今回は収納場所がたくさんあるがゆえに発生する、「どこに入れたか忘れてしまう」を防ぐための解決法を4つご紹介します。
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
忘れを防ぐ(1) 使う場所の近くに収納
使う場所の近くに収納するのが、「忘れてしまった」を防ぐ解決法の1つ目です。
掃除機をしまっている収納場所があったとします。その中には、「掃除」に使うアイテムも収納しておくと、忘れることが減るでしょう。
まずは、使っている洗剤や道具を集めて入れます。余裕があれば、買い置きのストックも一緒に収納します。もっと余裕があれば、近いカテゴリーのモノを入れましょう。日用品のストックなどがよいと思います。
1つの収納の中に、全然違うジャンルのモノが混在すると、どこに何があるのか分からなくなります。できるだけ、シンプルに同じもの・近いモノだけが入るように、モノの量を調節していくと困りごとは減っていきます。
忘れを防ぐ(2) ラベルをつける
忘れ防止に役立つのは、ラベルをつけることです。
収納する時は、何を入れたかしっかり覚えているのに、1ヶ月もすると、何を入れたか忘れてしまうことも多いでしょう。ラベルをつけることで、何が入っているか外見から思い出すことができます。
さらに、家族とも収納場所を共有できます。「家族のだれか」だけが分かっていると、他の家族はどこか人ごとのようになって、元の位置に戻すことさえやってくれないこともあるでしょう。
「文具」とだけタイトルをつけてもいいし、ペン・ハサミ・消しゴムなど細かくラベルにするのもよいと思います。人に見られるわけではないので、家族でモノを発見できるように書いてみましょう。
マスキングテープやラベルシールを使えば、中身か変わった時でも手軽に書き換えることができます。
忘れを防ぐ(3) 見えるように収納
収納を開けた時に、モノが見えやすいように気を配って配置しておくと、忘れ防止になります。
開き戸の収納や棚の場合は、前から見て何がどこに入っているのか分かることが大切です。引き出しの場合は、上から見て何が入っているか分かるとよいでしょう。
また、収納したモノを忘れてしまうのは、使う頻度が低いことも原因です。あまり使わないモノは、サイズを大きめにして存在感を出したほうがよいこともあります。
例えば、1年に1回くらいは使うモノです。ひな人形などの季節の飾りやスキー用品などの季節の衣類などは、限られた時だけ出番があるモノで、見つけられなくて困ることもあると思います。ひな人形のように大きめの箱に入っている場合は、収納の奥側でOKです。
その場合、手前から見える場所にラベルをつけておくと発見しやすいです。季節の衣類は、グループでひとまとめにして、タンスや衣装ケースの1段分を使ったりして大きく保管しましょう。
忘れを防ぐ(4) 収納が空でもよい
たくさん収納がある家では、「収納に入れるモノがない」というぜいたくな悩みができてしまうことがあります。そんな時は、空っぽでもよいと思います。今後モノが増える可能性もありますし、その時に悩まずに収納できるのは大きなメリットです。
どうにかして活用したい場合は、「捨てられないけれど、使わないモノ」を入れる場所にするのがおすすめです。思い出の品や予備で取ってあるモノなどをまとめて置いておくことで、存在を忘れることを防ぐことができます。
収納場所を忘れない工夫
どこに入れたか忘れてしまったという経験がある方は多いと思います。忘れないためには、思い出しやすい工夫をすることが大切です。グループでまとめたり、ラベルをつけたりと簡単な工夫ばかりなので、ぜひチャレンジしてみてください。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表