娘が出産で「里帰り」をしてきます。「滞在分のお金は払うから」と言われていますが、どれぐらいもらえばいいのでしょうか?
配信日: 2024.05.21
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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里帰り出産の滞在にかかる費用目安
総務省統計局が実施する「家計調査」によると、2人以上の世帯における全国の平均支出は表1のとおりです。
表1
費用項目 | 支出金額 (1ヶ月当たり、世帯人数平均2.9人) |
1人当たりの支出金額 (小数点以下は切り捨て) |
---|---|---|
住居費 | 1万8006円 | 6208円 |
食費 | 8万1738円 | 2万8185円 |
光熱・水道費 | 2万3855円 | 8225円 |
家具・家事用品費 | 1万2190円 | 4203円 |
被服および履物費 | 9297円 | 3205円 |
保健医療費 | 1万4645円 | 5050円 |
交通・通信費 | 4万2693円 | 1万4721円 |
教育費 | 1万446円 | 3602円 |
教養娯楽費 | 2万8630円 | 9872円 |
その他消費支出 | 5万2498円 | 1万8102円 |
合計 | 29万3997円 | 10万1378円 |
総務省統計局「家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表」を基に筆者作成
表1から、最も高い支出は食費であることが分かります。しかし、上記の食費には酒類も含まれているため、妊娠中の食費は数値より少し下がることが予想されます。
また教育費も含まれていますが、子どもが全員独り立ちしているなら、教育費は無視して問題ありません。
滞在費用の目安は月に約4万7000円
表1を参考にした1人当たりの支出金額は、月に10万1378円です。
しかし、今回のケースでは妊婦の方が滞在分のお金を自己負担すると明言しているため、個人の支出にあたる「被服および履物費」「保健医療費」「交通・通信費」「教養娯楽費」「その他消費支出」に関しては、除外してよいでしょう。
また教育費は育ての親にかかる支出であるため、数ヶ月だけ家に滞在する人には不要であると考えられます。
以上のことから、1人当たりの合計支出は4万6826円となります。
いくらもらうかはそれぞれの家庭による
平均の数値では、月におよそ5万円もらえば、滞在分の費用を賄える計算です。
しかし、実際にいくらもらうかは、親である当人の判断に委ねられます。中には「そんなのいいよ」と親心から遠慮する気持ちを抱く方もいるでしょう。
また妊婦の方が「どうしても」と譲らないなら、出産祝い代わりに身の回りの面倒を見るといった方法もあります。このような場合には、もらう滞在費はご自身の気持ちと家計収支のバランスで考えましょう。
出産後にかかる費用
今回の計算は、あくまで日常生活にかかる費用を算出したものであり、出産後に必要なベビー用品類は計算に含まれていません。そこで、出産後に必要なベビー用品にかかる費用について解説します。
チャイルドシート
出産を予定している病院が公共の交通機関から遠い場合、車が必要となるでしょう。
道路交通法において6歳未満の子どもが乗車する際は、チャイルドシートの装着が義務付けられています。そのため、車で迎えにいくなら、チャイルドシートを購入して装着しておかなくてはなりません。
チャイルドシートの購入費用は、1万円~4万円ほどといわれています。メーカーによって価格が異なるため、性能と価格のバランスを考慮したうえで購入しましょう。
ベビーベッド
赤ちゃんを連れて自宅に帰ってきたときに備えて、ベビーベッドを用意しなくてはなりません。
ベビーベッドの費用相場は、1万円~2万円ほどといわれています。このほかにも、シーツやマットのお金もかかるため、予算は多めに確保しておいたほうがよいでしょう。
小物各種
赤ちゃんの子育てには、専用の小物類が多数必要です。哺乳瓶・ガーゼ・おむつ・ベビーソープなど、赤ちゃん専用の製品も少なくありません。一通りのアイテムをそろえるには、10万円前後の費用を見積もっておいたほうがよいかもしれません。
もらう金額は相談したうえで決めよう
里帰り出産にかかる費用は、出産前の生活費だけではありません。出産後もしばらく滞在するならば、赤ちゃん用のアイテムも買いそろえる必要があります。
どの費用をどれくらいもらうかはそれぞれの家庭の判断に委ねられるため、おおよその費用を見積もったうえで、家族と相談しましょう。
出典
e-Stat 政府統計の総合窓口 家計調査/家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2023年 第1-1表 都市階級・地方・都道府県庁所在市別1世帯当たり1か月間の収入と支出 二人以上の世帯
国土交通省 自動車総合安全情報 チャイルドシート
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