更新日: 2024.05.28 その他暮らし
最近免許を取得したのですが「バック駐車」って難しすぎませんか? 新車にキズが付いてしまいましたし「修理費」も考えるとデメリットが大きいでしょうか…?
バック駐車は難しいのに、なぜ日本の車はみんなバックで駐車するのかと疑問に思う人も多いでしょう。本記事ではバック駐車のメリット・デメリットを考えながら、日本でバック駐車する機会が多い理由やバック駐車のコツを解説します。
執筆者:浜崎遥翔(はまさき はると)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
日本でバック駐車が多い理由をメリット・デメリットから解説
日本では、駐車場に車を停めるときにバック駐車を行うのが一般的です。バック駐車と前進駐車のメリット・デメリットからその理由を探ります。
バック駐車のメリット・デメリット
バック駐車のメリットは駐車するのに必要なスペースが少なくて済むことです。車は前輪が動いて方向転換を行う構造であり、バックしながらのほうがコンパクトに動けるという性質を持っています。バック駐車のほうが、切り返しの回数を少なくできるのです。
またバック駐車の、前進しながら安全に発進ができるというメリットも見逃せません。警察庁の「交通の方法に関する教則」にも「バックで発進することは危険ですから、車庫などに入れるときは、あらかじめ発進しやすいようにバックで入れておきましょう。」という文言があり、安全のためにバック駐車が推奨されているのです。
一方のデメリットは狭いスペースに向かって、バックで走行しなければいけないことであり、これが多くの運転初心者がバック駐車を苦手としている原因となっています。
前進駐車のメリット・デメリット
前向駐車はスピーディーに駐車ができることが最大のメリットです。切り返し不要で直接駐車スペースに入れることも多く、特に後続車が多い駐車場のときは前向き駐車が好まれます。
ただし前進しながらの旋回には内輪差が発生するため、駐車スペースが大きくないとスムーズに入庫できないことがデメリットです。
また、前進駐車した車を発進させる場合、車や人が往来する場所に向かってバックで進まなければいけません。死角に注意しながら慎重に後退せねばならず、実は高い技術と安全意識が不可欠なのです。
バック駐車の手順とコツは?
バック駐車が難しいのは確かですが、メリットも大きいのでしっかりマスターしたいところです。自動車から見て左方向にバック駐車する場合、以下の手順で行うと良いでしょう。
駐車スペースに垂直になるように車を寄せる
まずは駐車スペースに対して垂直になるように車を寄せていきます。車の左側が駐車スペースに近いほうが停めやすくなりますが、近すぎてもいけません。80cmくらいは空けるようにしましょう。
駐車スペースとは反対にハンドルを切る
駐車スペースを少し超えたくらいのタイミングで、右にハンドルを切ります。駐車スペース左端の線延長線上に運転席が到達したタイミングが、ハンドルを切り始める目安です。
駐車スペースに対して45度になったところで一旦ストップし、ハンドルを真っ直ぐに戻しましょう。ハンドル操作を焦らず、車が止まった状態で行うのも、上手にバック駐車するコツの1つです。
サイドミラーを見ながらバックする
左のサイドミラーを見ながら真っ直ぐバックします。左後輪が白線を通過したのを確認したらハンドルを左に切りましょう。
なお右前方が広がり障害物にぶつかる可能性があるため、右のサイドミラーや右前方を適宜確認しながらバックするのが大切です。
車が平行になったらハンドルを真っ直ぐにしてバックする
車が平行になったら、ハンドルを真っ直ぐにして駐車位置まで後退します。ここで左右どちらかにより過ぎたり、車が平行にならなかったりしたときは、一度前進して修正しましょう。
AT車の場合は右足をブレーキペダル上に置いておき、クリープでゆっくりバックすると、ぶつかりそうになったときにすぐに止まれて安心です。
擦ってしまったときの修理費用は?
車を擦ってしまったとき、修理に必要な費用はどれくらいでしょうか。
擦った場所や傷の大きさによって違ってくるため一概には言えません。例えば手のひらサイズのこすり傷をバンパーにつけてしまった場合の修理費用は1万円~4万円程度です。もちろん傷が大きい場合やバンパーの交換が必要な場合は、より高額な費用を覚悟しなければなりません。
ディーラー、板金業者、カー用品店のどこで修理をするかによって修理費用は異なります。とにかく安心感重視なら少し高くてもディーラーを、安く済ませたいなら板金業者やカー用品店を選ぶと良いでしょう。修理業者を1つに限定せず、相見積もりを取って考えるのも大切です。
ただし価格だけで選ぶのは避けたいところ。修理内容をしっかり確認し、信頼できる業者に依頼しましょう。
出典
警察庁 交通の方法に関する教則
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士