更新日: 2024.05.31 その他暮らし

「賭け麻雀」が禁止されているのはなぜ?競馬やパチンコは許されているのに…。

「賭け麻雀」が禁止されているのはなぜ?競馬やパチンコは許されているのに…。
学生や社会人の中には、知人・友人と朝まで徹夜で麻雀をしたという経験を持っている人もいるでしょう。麻雀はプロの雀士がいるほど日本でも人気のテーブルゲームです。
 
しかし、麻雀で賭け事をするのは法律で禁じられています。パチンコや競馬は禁止されていないのに、なぜ麻雀はダメなのかと疑問に感じている人もいるでしょう。
 
そこで本記事では、賭け麻雀が禁止されている理由や競馬やパチンコが賭博にあたらない理由を紹介します。どの娯楽もルールを守って健全に楽しめるように理由をチェックしましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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賭け麻雀は原則賭博にあたる

賭け麻雀は原則違法行為であり、賭博罪にあたる可能性があります。知人・友人と数百円、数千円単位の金額をかけて少し遊ぶ分には問題ないと考えている人もいるでしょう。
 
実際に身近な人たちで誰かの自宅に集まって賭け麻雀をしていても、警察がその様子を発見するのは難しいといえます。そのため、賭け麻雀をしても処罰されないケースが多くありますが、法律に違反していないわけではありません。
 

賭博罪とは

賭け麻雀によって問われる罪として最も一般的なのが、刑法第185条の賭博罪です。該当した場合には、50万円以下の罰金または科料に処される可能性があります。刑法における賭博行為とは、偶然の勝ち負けによって財産を得たり失ったりする争いを指します。
 
麻雀は、ツキや配牌など偶然の要素によって勝ち負けが左右されるケースが多いため、該当する場合があるようです。
 

常習賭博罪

頻度が高く習慣になっている場合は、賭博罪よりもさらに重い常習賭博罪に問われる可能性があります。刑法の第186条1項によって定められており、該当した場合は3年以下の懲役に処されるケースがあります。罰金刑の余地がないため、賭博罪よりも重い罪といえるでしょう。
 
常習性があるかの判断は、単に何日間に何回麻雀を行ったというデータ的なものではなく、さまざまな事情を考慮して総合的に判断されます。初めて捕まった場合でも、過去に常習的に行っていたことが判明すれば該当する可能性もあるでしょう。
 

賭博場開張図利罪

賭け麻雀を行うだけではなく、賭け麻雀ができる場を設けて運営しているものに対して問われる罪は賭博場開帳等図利罪であり、刑法の第186条2項によって定められています。該当者は3ヶ月以上5年以下の懲役に処されます。
 
賭博を主宰している人物であるかが判断基準です。そのため、自宅で賭け麻雀を主宰していた場合、該当する可能性はゼロではありません。
 

競馬は公営ギャンブルであり違法ではない

賭け麻雀は、賭博罪をはじめとした罪に問われる可能性がありますが、競馬はギャンブルや賭博に該当しないのかと疑問に感じる方もいるでしょう。結論から申し上げますと、競馬は公営競技と呼ばれるもののため、違法ではありません。
 
公営競技は開催する国や地方自治体への経済的効果が期待されるため、合法的に行われています。オートレースや競輪、競艇なども同様です。
 
つまり公営競技は、民間企業ではなく公的機関が開催する賭博であり、プロフェッショナルスポーツです。公営競技により得た収入は、公的事業に使用されています。
 
なお、競馬は畜産振興と福祉事業を目的としており、競輪とオートレースは産業の発展と福祉事業を目的にしています。そして競艇は、船舶の発展と社会事業を目的に実施されています。
 

パチンコは三店方式のため賭博にあたらない

パチンコが賭博として罪に問われないのは、三店方式により運営しているためです。三店方式により、お店がお客さんに対して直接賞金を支払っているわけではないため、賭博にあたらないとされています。
 
三店方式では、お客さんがお店へお金を支払い遊ぶための玉を受け取ります。遊んだ後お客さんは、パチンコ店で玉と特殊景品を交換してもらい、特殊景品を第三者である商品流通業者に買い取ってもらうことで現金を得る仕組みです。
 
パチンコ店と商品流通業者がまったく別の業者であることがポイントです。三店方式を採用せずにパチンコ店と商品流通業者の経営が同じだったことから、摘発された事例は複数あります。
 

賭け麻雀は賭博に該当するため禁止されている

賭け麻雀は賭博に該当するため、発覚すれば罪に問われる可能性があります。一方で、競馬は公営競技として認められているため、違法ではありません。パチンコ店も三店方式を活用している店舗は、第三者の介入があるため罪には問われないようです。
 
そのため麻雀をする際は、賭け事をせず競技として楽しむようにしましょう。
 

出典

e-Gov 法令検索 刑法
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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