更新日: 2024.06.08 その他暮らし
孫のために山手線を「逆回り」する予定です。乗車駅の隣駅で降りるので最短距離の運賃を払えばいいですか?
同じ電車に長時間乗りたいときは、1日乗車券の利用なども検討しておきましょう。
今回は、山手線や大阪環状線といった路線で大回りをしたときの運賃や注意点などについてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
山手線や大阪環状線の特徴
JR東日本の山手線や、JR西日本の大阪環状線など、駅が円形でつながっている路線は複数あります。山手線では、電車が東京駅から見て品川・渋谷方面の外回りと上野・池袋方面の内回りに分かれていますが、ずっと乗っていればやがて同じ駅へと戻ってきます。
JR西日本の大阪環状線では、1周する電車としない電車があるため、利用時には注意が必要です。一部の路線は、途中までは大阪環状線と同じ駅を通りますが、途中で大阪環状線から離脱する列車もあります。
両路線とも、もし最短距離を使わずに電車を利用したときは、場合によって追加料金が発生するケースもあります。電車をあえて遠回りで乗る大回り乗車を利用するときは、切符のルールを知っておくことが大切です。
山手線や大阪環状線で大回り乗車をするときのルール
JR東日本によると、山手線や大阪環状線を含む「大都市近郊区間内」のみを利用するときは、運賃計算の特例として実際に利用した経路にかかわらず最短距離の経路で計算した切符代のみでよいとされています。
例えば、東京駅から山手線の外回りを利用して神田駅で下車をすると、通常なら電車が走行した29駅分の走行距離に応じた運賃が発生します。しかし、神田駅は東京駅の隣であるため、ルールが適用されて実際に支払う金額は1駅分の運賃で済むのです。
大阪環状線も同様に、大阪駅から外回りを利用して隣の福島駅へ行っても、実際に発生するのは福島駅までの1駅分の運賃のみです。
ただし、ルールは同じ駅を通らず、途中下車もしていない場合に適用されます。もし山手線で東京駅から外回り電車に乗り、再び東京駅を超えて有楽町駅まで乗った場合は、特例が適用されない可能性があるため、降車した駅で駅員に確認が必要です。
運賃計算の特例が適用されなかったときの料金
途中下車をしたり同じ駅を2回通ったりして、運賃計算の特例が適用されなければ、距離に応じた運賃を支払う必要があります。JRおでかけネットによると、山手線や大阪環状線の営業キロごとの運賃は以下の通りです(2024年6月現在)。
●1~3キロメートル:150円
●4~6キロメートル:170円
●7~10キロメートル:180円
●11~15キロメートル:210円
●16~20キロメートル:280円
●1~3キロメートル:140円
●4~6キロメートル:170円
●7~10キロメートル:190円
●11~15キロメートル:210円
●16~20キロメートル:270円
実際にいくら支払うのかは、乗車駅と降車駅によって変動するため、降車した駅で駅員に相談して精算をしましょう。
長く乗りたいなら1日乗車券の利用を検討する
子どもが電車好きであったり、電車でゆったりと過ごしたかったりするときに、あえて長く電車に乗っていたいと思われる機会があるでしょう。運賃の計算特例を利用できれば問題ありませんが、場合によってはうっかり適用外となる乗り方をする可能性もあります。
そうした事態を防ぐためにも、長く電車に乗る場合は1日乗車券の利用も検討しておきましょう。1日乗車券であれば、途中下車をしたり同じ駅を通ったりしても関係なく利用できます。
山手線であれば「都区内パス」で大人760円、子ども380円で1日乗り放題です(2024年6月現在)。
同じ駅を通っていないなら山手線や大阪環状線などでは逆回りでも最短距離の切符が利用できる
山手線や大阪環状線では運賃計算の特例が適用されるため、途中下車をしないことと同じ駅を通らないことを守っていれば、最短距離の切符で長時間電車に乗れます。
ただし、同じ駅を通過してしまった場合は、乗った距離に応じた運賃の支払いが必要になるケースもあるため、注意が必要です。
もし不安なく長時間電車に乗りたいときは、1日乗車券の利用も検討しておきましょう。
出典
東日本旅客鉄道株式会社
西日本旅客鉄道株式会社 JRおでかけネット
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー