更新日: 2024.06.12 その他暮らし
映画館内で「記念撮影」している人を発見! 注意したら「上映前だから問題ない」と言われたけど、法的な問題はないの? 映画館でありがちな「マナー違反」についても解説
本記事では、映画館におけるスマホマナー、その中でもスクリーンのある劇場内での写真、および動画撮影について、法的に問題がないか解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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著作権に関わらない限り法律上は問題ない
映画に関する法律として、2007年8月30日に施行された「映画の盗撮の防止に関する法律」がありますが、こちらはあくまで映画の著作権の保護や映画館の利益の保護を目的とした法律です。
そのため、スクリーンのある劇場内でも、スマホで写真や動画の撮影をしたのが映画の上映前後であれば、映画の著作権を侵害していると判断されず、法的な罪に問えないケースがほとんどです。
ただし、周囲の人の迷惑になる可能性が高いため、映画の鑑賞マナーとしてはNG行為となる可能性もあるでしょう。もし悪質だと認められた場合は、映画館に対する業務妨害罪が成立する可能性もあります。
ちなみに、万が一映画を盗撮したと判断された場合は、著作権法の規定が適用され、10年以下の懲役、または1000万円以下の罰金、もしくはその両方が科せられます。
映画館で犯しがちなマナー違反
映画館は公共の場であり、スマホの操作をはじめ、周囲の人たちの迷惑になる行為は控えなければなりません。ただし、人によっては無意識にルール違反を犯している場合もあります。
映画鑑賞の際、特にありがちなマナー違反の例を紹介します。映画鑑賞の前に、今一度しっかり確認しておきましょう。
上映中のおしゃべり
友人と一緒に映画館に出掛けた場合、ストーリーの流れを確認するためについ会話をしてしまう人もいるでしょう。しかし、どれだけ小さな声で話したとしても、その声は周囲の人たちにも聞こえるものです。
映画鑑賞をしている人たちの集中力が途切れてしまい、映画に没頭できなくなってしまうと、映画の楽しみが半減してしまいます。映画の上映中は、会話は控えましょう。
スマホの電源を切らない
映画の上映中は、確実にスマホの電源を切るようにしましょう。マナーモードにする人もいますが、マナーモード中の画面がメッセージやアプリの通知で明るくなった場合、映画鑑賞の邪魔になる可能性があります。
また、最近ではスマホの音声認識システムが、上映中の映画のセリフに反応して起動してしまう事例も報告されています。音声認識システムはマナーモードでも音声が流れてしまうため、思わぬトラブルを防ぐためにも、マナーモードではなく電源を切っておきましょう。
音を立てての飲食
映画館のお供といえばポップコーンですが、上映中はできるだけ音を立てずに食べることが望ましいです。
ちなみに、映画館で販売されているポップコーンをはじめとするフード、およびドリンク類は映画館の重要な収入源です。映画館で飲食する場合は、フードやドリンクは映画館を応援する意味でも映画館内にある売店で購入しましょう。
映画館では周囲の人への配慮を忘れずに!
スクリーンがある劇場内でも、映画の上映前後にスマホを使用するだけなら、法的な罪に問われるケースはほとんどありません。しかし、少しでも映画が映り込めば著作権侵害にあたる可能性があり、スマホを使用した結果、映画館の運営や利益に悪影響を与えたと判断された場合は業務妨害罪が成立する可能性もあります。
また、映画の上映前であっても、周囲の人が映りこんでしまった場合はモザイクをかける、トリミングをして映らないようにするなどの配慮も必要です。映画館はさまざまな人が集まる場所です。法的に問題がなくとも、トラブルを防ぐために劇場内でのスマホの使用は避けるようにしましょう。
出典
e-Gov 法令検索 刑法
e-Gov 法令検索 映画の盗撮の防止に関する法律
e-Gov 法令検索 著作権法
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー