更新日: 2024.06.23 その他暮らし

新卒で一人暮らしです。実家から「月5万円の仕送り」を求められていますが、一緒に住んでなくてもいくらか送るべきなのでしょうか?

新卒で一人暮らしです。実家から「月5万円の仕送り」を求められていますが、一緒に住んでなくてもいくらか送るべきなのでしょうか?
新卒で実家暮らしをする際は家にいくらか入れる人もいますが、一人暮らしをする場合でも実家に仕送りをするべきなのか疑問に思う人もいるようです。各家庭で事情は異なりますが、年老いた親の生活が年金だけでは厳しくて、仕送りを期待しているケースも考えられます。
 
そこで今回は、一人暮らしの20代が親への仕送りをしている割合や、仕送りの目的などについて調べてみました。仕送り金額が一定額を超えた場合に、贈与税が発生するか否かについても調べましたので、参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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実家に仕送りをしている20代はどれくらいいる?

総務省統計局の「令和4年国民生活基礎調査」によると、親への仕送りをしている世帯(親・子両方への仕送りをしている世帯を含む)の総数は113万8000世帯で、全体の2.1%ほどでした。20代の世帯を見てみると、親への仕送りをしているのは8万2000世帯で、20代全体では約3.2%です。
 
親への仕送りのみをしている世帯は104万7000世帯あり、1世帯あたりの平均仕送り額は5万6000円です。仕送り額ごとの世帯数をみてみると、最も割合が大きかったのは2万円~4万円未満でした。


・2万円未満:12万8000世帯
・2万円~4万円未満:31万3000世帯
・4万円~6万円未満:21万4000世帯
・6万円~8万円未満:6万6000世帯
・8万円~10万円未満:4万2000世帯
・10万円以上:19万7000世帯
・不詳:8万8000世帯

 

実家に仕送りをする目的

親への仕送りをしている113万8000世帯を、仕送りの目的別にまとめると以下の通りです。


・入所・入院費のみ:29万3000世帯
・その他のみ:83万4000世帯
・入所・入院費とその他:1万1000世帯

「その他」の内訳については明らかにされていませんが、年金収入だけでは生活をすることが厳しい親に、生活費の援助をしている人もいると考えられます。自身の生活に余裕がある場合は、年金の少ない親の生活費を援助できるでしょう。
 
仕送りが難しい、または仕送り金額が実家の希望額に届かないといったケースも考えられます。その場合は、両親の家計を見直して、なぜ仕送りが必要なのか原因を確認する必要があるでしょう。
 

実家への仕送り額が一定を超えると贈与税は発生する?

仕送りの金額が一定額を超えると、贈与税が発生するのではないかと心配する方もいるようです。贈与税がかかるか否かは、仕送りのお金を何に使うかによります。
 
国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)No.4405贈与税がかからない場合」によると、贈与税がかからない財産として、以下の記述があります。
 
「夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの」
 
生活費とは、通常の生活に必要な費用のことで、治療費も含まれます。「生活費」の名目で仕送りをしたとしても、親が預金したり、株式や不動産などの買い入れ資金に充てたりするような場合は、贈与税がかかるため注意が必要です。
 

20代で親への仕送りをしている世帯は20代全体で約3.2%と少ない! 生活費や介護費などで援助が必要な場合もあり

20代で親への仕送りをしている世帯は、20代全体で約3.2%でした。全年代でみると、親への仕送りをしている世帯は約2.1%で、少ないことが分かります。仕送り金額の平均は5万6000円ですが、最も多い価格帯は2万円~4万円未満です。
 
新卒で一人暮らしを始める際に、実家から仕送りを求められる場合は、生活費や介護費などの援助が必要なのかもしれません。用途を確認してから自身の収入の範囲で無理のない金額を決め、今まで育ててくれたことへの感謝を込めて仕送りをするのもいいでしょう。
 

出典

総務省統計局 政府統計の総合窓口(e-Stat)令和4年国民生活基礎調査 表番号56.57.58
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4405 贈与税がかからない場合
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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