更新日: 2024.06.29 その他暮らし
節約メニューの“2日目のカレー”。「食中毒」のリスクをおさえる方法はあるの?
本記事では、作った翌日のカレーの食中毒のリスクや食中毒を予防する方法とともに、カレーを2日分まとめて作ることによる節約効果についてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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2日目のカレーは食中毒のリスクが高いのか?
カレーは作ってから時間がたつと、ウェルシュ菌が増殖する可能性が高くなります。ウェルシュ菌とは、もともと動物の腸管内や土壌などに存在している菌で、食中毒の原因になることで知られています。
菌は加熱することで死滅するものもありますが、ウェルシュ菌は熱に強い芽胞を形成するため、加熱しても生き残ることが可能です。東京都保健医療局によると、ウェルシュ菌は12~50度で増殖しやすく、43~45度で特に活発になります。そのため、調理後のカレーが冷めてウェルシュ菌が活動しやすい温度になると増殖してしまう可能性が高いと考えられます。
ウェルシュ菌による食中毒では腹痛・下痢などの症状が主で、特に下腹部が張ることが多いようです。潜伏時間は約6~18時間(平均10時間)で、軽度な症状で済む場合がほとんどといわれています。
食中毒を予防して安全に食事をするには?
東京都保健医療局によると、カレーを2日目も食べるときは「ウェルシュ菌を増やさないこと」と「増えた可能性のあるウェルシュ菌を死滅させて全体数を減らすこと」が必要です。
まず、ウェルシュ菌を増やさないようにするためには、菌が増殖しやすい12~50度の状態になる時間をできるだけ短くすることが大切です。小さめの容器に小分けにするなどして、早めに冷蔵庫へ入れましょう。鍋に入ったままだと冷ますのに時間がかかるため、菌が増殖しやすい温度の時間が長くなってしまうおそれがあります。
また、2日目にカレーを食べるときは、しっかりと再加熱しましょう。ウェルシュ菌は温度が下がった食品中では、芽胞ではなく熱に弱い栄養体の状態で生存しているため、加熱調理をすることで菌の数を減らすことができます。全体に熱が行き渡るようかき混ぜながら、グツグツするまで再加熱してください。
カレーを2日分まとめて作ることの節約効果とは?
カレーを2日分まとめて作った場合、夕食の食費はどのくらい節約できるのか確認してみましょう。例えば、3人家族で2日目の夕食にもカレーを食べると想定し、全部で6皿分のカレーを作る場合で計算してみます。
市販のカレールー1箱(12皿分)の半分を使って作る場合で、必要な材料を以下の通りとします。なお価格はすべて購入する場所や時期などによって変動する可能性があるため、目安として参考にしてください。
●カレールー半箱:149円(税込み)
●肉250グラム:402円(税込み)
●玉ねぎ中2個:279円(税込み)
●じゃがいも中225グラム:145円(税込み)
●にんじん半分:26円(税込み)
さらに、カレー1人前のご飯の量を200グラムとした場合、約90グラムの米が必要です。カレー6皿分なので約540グラムの米を使うと考えて、約279円(税込み)となります。
合計すると、家族3人で2日連続、夕食にカレーを食べた場合にかかる費用は1280円ほどということになります。
株式会社リクルートライフスタイルが実施した「外食に求める期待と予算についてのアンケート調査」によると「自宅での普段の夕食」にかける費用は1人あたり平均626円ということなので、家族3人分だと約1878円です。2日分だと約3756円になるため、カレーをまとめて作って2日目の夕食にも食べた場合のほうが、2400円以上も節約できることになります。
食中毒のリスクをおさえるためには対策が必要
2日目のカレーは味に深みが出るため、多めに作る家庭も多いでしょう。しかし、カレーは作ってから時間がたつとウェルシュ菌と呼ばれる食中毒を引き起こす菌が増殖しやすくなるため、しっかりと管理しなければなりません。
小さめの容器に小分けにするなどして、なるべく早く冷蔵庫に入れ、翌日はよく加熱してから食べるようにしましょう。
カレーをまとめて作って2日間食べると夕食代の節約にもなるため、しっかりと対策して安全に楽しめるようにすることをおすすめします。
出典
東京都保健医療局
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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