更新日: 2024.07.08 子育て

学校の指定靴は価格が高い…? 「市販品の方が安いのに」と思ってしまいます。

学校の指定靴は価格が高い…? 「市販品の方が安いのに」と思ってしまいます。
学校の指定靴は、見た目も素材も同じように見えるのに、市販品よりも割高な傾向があります。特に、靴は汚れが目立ったり、成長に合わせて何度も買い変えなければいけなかったりします。
 
そのため、経済的な負担が大きく、学校から靴を指定されることに不満を感じる人もいるでしょう。そこで本記事では、学校が靴を指定する理由や指定靴が割高な理由について解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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学校が靴を指定するのにはさまざまな理由がある

学校が靴を指定するのには、主に4つの理由が考えられます。


・安全性
・公平性
・耐久性
・供給体制の確保

それぞれの理由の詳細な内容を、1つずつみていきましょう。
 

安全性

学校が靴を指定する理由として、「安全性」が重視されていることが挙げられます。事故に巻き込まれにくく、足の成長を妨げないような靴を学校が指定することによって、学校生活に潜む危険から学生を守ることができるからです。
 
もしも、学校が靴を指定しない場合、デザイン性を重視した靴を選ぶ学生が増えるかもしれません。安全性を二の次にして靴を選んだ結果、学生が体育の授業でけがをしたり、足の発育に問題が生じたりする可能性があります。
 
例えば、学生に人気の高いハイカットスニーカーは、足首を動かしにくいことから運動靴として利用するのには向いていません。学校では体育の授業があるため、運動しやすいシンプルなデザインの靴のほうが安全に授業を受けられるでしょう。
 

公平性

学校が靴を指定する理由として、学生の持ち物の「公平性」を保つことによって、いじめなどの問題が起きにくいよう配慮していることも考えられます。靴を自由購入にすると、それぞれ購入する靴の金額に大きな差が出てしまうかもしれません。それが原因でいじめが発生する可能性があります。
 
また、高価な靴は校内で盗難の対象となることもあるため、トラブルを避けるためにも学校が靴を指定したほうがよいと考えられます。
 

耐久性

学校が靴を指定する理由として、「耐久性」が挙げられます。学校で使用する靴は、長時間の使用に耐えられるものでなければなりません。また、体育や部活など激しいスポーツによって消耗が激しくなるため、丈夫で長持ちするものが理想的です。
 
市販品のほうが安くても、耐久性がないものを選ぶと頻繁に買い換える必要があるでしょう。また、事故やケガの原因につながる恐れがあるため、長期的に見たときには耐久性が高い学校の指定靴を使ったほうが長持ちする可能性があります。
 

供給体制の確保

学校が靴を指定する理由として、いつでも学校用品を供給可能な体制を確保しておきたいということも考えられます。
 
例えば、急に靴の購入を希望する学生がでてきたときに指定靴の供給体制が整っていれば、すぐに用意でき、生徒の学校生活に支障をきたしません。また、学校の指定靴はサイズ展開が豊富であり、在庫も十分に用意されているため、学校生活に適した靴をすぐに見つけることができるでしょう。
 

学校用品業界はどこも少子化で利益率が低下

学校の指定靴は市販品に比べて割高であるため、「業者は儲かっているんじゃないの?」と考える人もいるかもしれません。
 
しかし、少子化が進み、入学時以外はあまり需要がない学校用品業界は、厳しい事業環境に置かれています。厚生労働省の「令和5年(2023)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によると、表1のように出生率はここ数年、毎年3~5万人減少しています。
 
表1

令和2年 84万835人
令和3年 81万1622人
令和4年 77万759人
令和5年 72万7277人

表は厚生労働省の「令和5年(2023) 人口動態統計月報年計(概数)の概況」を基に筆者作成
 
子どもの数の減少に伴い、学校用品の需要は縮小傾向にあるため、市販品のような大量生産によるコストダウンができません。指定靴を安く提供することが難しい状況と言えるでしょう。
 

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学校の指定靴は安全性や公平性が考慮されている

学校の指定靴は市販の靴より割高ですが、「安全性」や「公平性」を考慮することで、学校でのケガ・いじめなどのトラブルを回避する目的があると考えられます。また、学校では体育や部活など運動をする機会も多いため、靴は耐久性があるものが理想的です。
 
価格が安くても耐久性がないようでは、靴を何度も買い変える必要があり、無駄ながお金がかかってしまいます。長期的に見たときに、指定靴は耐久性や安全性が高いものが選ばれているため、安心して学生生活を送ることができるでしょう。
 

出典

厚生労働省 令和5年(2023) 人口動態統計月報年計(概数)の概況
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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