子がスマホで課金!?お金は無限でないことを学ばせよう
配信日: 2024.07.21
また、子どものスマホ保有率が増えるにつれ、「知らないうちに子どもがスマホで課金をしていた」というような話も聞くようになりました。
そこで今回は、お金のことについて、子どもに教えておきたいポイントをお伝えします。
執筆者:秋口千佳(あきぐちちか)
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士
金銭教育は現金を使って行うこと
子どもにお金のことを教えるには、まずは「現金」を使って行ってください。その理由は次のとおりです。
●目に見える
●手で触れられる
●なくなることを感じられる
ここでのポイントは、「お金は無限ではない」のを実感させるということです。
現代はクレジットカードや電子マネーといった「キャッシュレス」の時代です。なので、現金での金銭教育は、キャッシュレス時代と逆行しているように感じるかもしれませんが、キャッシュレス時代だからこそ、現金に実際に触れ、体験を通じてお金が無限でないことを教えてください。
また、令和6年7月3日から新紙幣に変更となるこのタイミングは、現金に触れる良いタイミングにもなることでしょう。新紙幣に触れて、お金には種類があり、金額が異なることも含め、しっかり子どもに伝えてください。
お金の役割を伝える
お金の役割は3つあると言われていますが、ご存じでしょうか。「交換」「貯める」「ものさし」です。この役割について、例を使ってお話しします。
もし、お金がなければ物々交換をすることになります。
例えば、卵が欲しければ自分が持っているお米を渡す、ということになりますが、卵を持っている人に「この米をあげるから卵が欲しい」と言っても、その卵を持っている人がお米を必要でないと思えば、この取引は成立しません。しかしお金があれば、お金を使って卵を買うことができるのです。これが「交換」です。
次の「貯める」は、物々交換のために卵やお米をずっと置いておくことはできませんが、お金であれば半永久的に置いておくことができます。必要なときに必要なだけ使うことができます。
最後の「ものさし」は、同じ商品に対してさまざまな値段が記載されている場合、その値段の大きさを比べることで、自分が購入するかどうかを判断する材料とすることができます。
このようにお金には役割があることも、子どもに伝えましょう。
買い物に一緒に行って実践あるのみ
お金には種類があり、役割もあるということを伝えることができれば、そのお金の使い方を教えましょう。
子どもと一緒に買い物に行って、商品それぞれに値段がついていることや、その商品を購入するときにお金を支払うこと、支払った金額が実際の商品と異なる金額であったときはお釣りをもらうこと等、実際にお金を使ってのやり取りを見せることで、お金の使い方を教えていきましょう。
そして、欲しいものを欲しいときに欲しいだけ買うのではなく、将来のことを考えてお金を貯めることも含め、お金は無限ではないため計画的に使うということを親が子にしっかり伝えましょう。
現代は、キャッシュレスで簡単に買い物ができる時代です。子どもがスマホ上で課金をし続け、50万円近い請求がきた、という話を聞いたこともあります。つまり、お金の大切さを親が真剣に教えないといけない時代になっています。まずは、現金を使って「お金は無限ではない」ということを教えましょう。
執筆者:秋口千佳
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士