更新日: 2024.07.31 子育て

わが家は「年収350万円」で、子どもが気を遣って“大学進学”を諦めています。「給付型奨学金」の対象にはならないのでしょうか…?

わが家は「年収350万円」で、子どもが気を遣って“大学進学”を諦めています。「給付型奨学金」の対象にはならないのでしょうか…?
大学進学して勉強などに打ち込みたいと考えていても、進学費用を考えてあきらめてしまうケースは一定数存在しています。子どもの将来的な展望を広げるためにも進学してもらいたい場合、給付型奨学金や大学無償化制度などの利用も視野に入れることが大切です。
 
本記事では、給付型奨学金や大学無償化制度などについて解説するので、気になる方は参考にしてみてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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年収350万円なら給付型奨学金の対象になる可能性がある

現在、日本学生支援機構では学習意欲が高い学生の進学をサポートするため、「給付型奨学金」「入学金と授業料の免除・減額制度」が用意されています。対象となるかどうかは、年収や家族形態によって変わりますが、年収350万円であれば制度の対象となる可能性があります。
 
なお、今回は満額の3分の2が受給できるケースと想定します。その場合、具体的な奨学金の給付額や入学金と授業料の減免額は、図表1・図表2のとおりです。
 
図表1
給付型奨学金の支給額(月額)

自宅通学 自宅外通学
国公立大学 約1万9500円 約4万4500円
私立大学 約2万5500円 約5万500円

独立行政法人 日本学生支援機構 高等教育の修学支援新制度の周知用リーフレット(在学)を基に作成
 
図表2
授業料と入学金の免除・減額(年額)

変動金利 固定金利(当初10年)
国公立大学 約19万円 約36万円
私立大学 約17万円 約47万円

独立行政法人 日本学生支援機構 高等教育の修学支援新制度の周知用リーフレット(在学)を基に作成
 
国公立大学・私立大学関係なく適用対象になりますが、支援の対象となる大学は指定されているため、自分が進学希望している大学が対象かは見ておきましょう。これらの制度を活用して、大学進学費用がまかなえるか計算をするのがおすすめです。
 
もしも、給付型奨学金や免除だけでは十分な進学費用が用意できないと判断した場合、貸与型奨学金との併用もできます。
 

日本学生支援機構の奨学金以外にもさまざまな方法がある

奨学金というと、一般的には、日本学生支援機構の奨学金がイメージされると思いますが、実際には他にもさまざまな奨学金があるのは知らない人もいるのではないでしょうか。具体的な金額や条件などはそれぞれで違うため、自分自身が置かれている環境なども含めた判断が必要です。
 
例えば、特定の学部に在籍しているのが条件のものもあれば、スポーツなどで一定以上の成績を残していることが条件のものもあります。ただし、奨学金は一人ひとりの学習意欲などをサポートするのが目的なので、基本的には他の学生と比較した際に優秀であることが条件のものが多いです。
 
奨学金を受けたい場合には、条件や要件に自分が当てはまっているか確認して、それぞれの奨学金で定められている方法で申し込みをしてください。
 

学校独自で入学金や授業料を無償化する制度もある

学校独自で奨学金の制度や、入学金や授業料を無償化する制度があるケースもあります。その際、入試で決められている順位までの成績を残す、スポーツ推薦などを受けて入学するなどの要件があることが多いです。
 
特待生として受け入れられる場合などは、一般学生よりも各種費用は抑えられますが、継続的に一定以上の成績を残すことが求められます。
 
高校時代に学業成績が優秀なら少し大学のランクを落として、特待生が狙える大学を受験するのも1つの方法です。具体的な条件などは各大学で異なるため、特待生等の制度を狙う場合は各学校のホームページなどから条件を確認してください。
 

まとめ

大学進学には、国公立大学でも私立大学でも4年間で数百万円かかるため、家庭状況によっては進学をあきらめる必要があると考える人もいることでしょう。
 
しかし、日本学生支援機構を始めとしてさまざまな奨学金などの制度が用意されており、それぞれを組み合わせるなど工夫次第で進学費用の準備が可能になるケースもあります。受けられる要件などを満たしているか確認しながら、大学進学のために準備を進めることが大切です。
 

出典

文部科学省 学びたい気持ちを応援します 高等教育の修学支援新制度
独立行政法人 日本学生支援機構 高等教育の修学支援新制度の周知用リーフレット(在学)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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