車のエアコンを“マックス”にしたら、夫に「燃費が悪くなるからマックスにしないで」と言われました。暑すぎて耐えられないのですが、車内を効率よく「涼しくする方法」はありますか?

配信日: 2024.08.05 更新日: 2024.08.06

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車のエアコンを“マックス”にしたら、夫に「燃費が悪くなるからマックスにしないで」と言われました。暑すぎて耐えられないのですが、車内を効率よく「涼しくする方法」はありますか?
夏の暑い日に車に乗ると、車内が灼熱(しゃくねつ)状態になっていることがありますよね。少しでも早く涼しくしようと、エアコンの風量を強(マックス)にする人は多いのではないでしょうか。しかし、エアコンのマックスは燃費が悪化すると気にする人もいるかもしれません。
 
本記事では、車内のエアコンの使い方による燃費の違いと、効率よく車内を涼しくする方法について解説します。

エアコンの使い方による燃費の違い

エアコンを使わない場合、エアコンをオートモードで使う場合、エアコンの風量をマックスにして使う場合の3つのパターンで燃費がどう変わるかを比較します。
 
図表1

図表1

国土交通省 経済産業省 乗用自動車及び貨物自動車の燃費制度の現状と論点について
 
図表1の通り、エアコンの使い方で燃費が大きく変わることがわかりました。エアコンを切った状態と比べて、オートモードを使った場合は燃費が8.6%悪化し、風量をマックスにした場合は燃費が15.8%悪化します。燃費の観点では、エアコンの風量をマックスにする前に、まずはオートモードで冷やすことを選択するとよいでしょう。
 
ただし、この試験は23度という比較的涼しい環境下で実施されているため、真夏の35度を超えるような暑さでは、燃費の悪化はさらに進む可能性が高いでしょう。
 
また、車種や走行環境などにより結果は異なることが考えられますが、一般的にはエアコンの使用により、エアコンオフに比べ燃費は悪くなることが多いでしょう。
 
とはいえ、真夏にエアコンをオフにするのは現実的ではありません。快適さを保ちつつ、できるだけ燃費を抑えながらエアコンを使用するとよいでしょう。
 

効率よく車内を涼しくする方法

では、どのようにすれば燃費を抑えつつ快適な車内環境を保つことができるのでしょうか。次のポイントを押さえておきましょう。
 

乗車前の換気

車に乗り込む前にドアや窓を開けて換気することで、車内の熱気を逃がすことができます。車内の温度が高い状態でエアコンを入れるとより多くの燃料が必要になるため、エアコンをつける前にできるだけ温度を下げておくことで負担が軽減され、効率よく冷却できます。
 

「内気循環モード」を活用

ある程度車内が涼しくなったら、「内気循環モード」に切り替えることで燃費が抑えられるといわれています。内気循環モードとは外気の流入を遮断して車内の空気を循環させるモードで、それに対して外気循環モードは車外の空気を取り入れて車内の空気を循環させるモードです。
 
外気循環モードは車外の空気を取り入れるため、常に新しい熱い空気を冷やす必要がありますが、内気循環モードは、すでに冷やされた車内の空気を循環させるため、エンジンへの負担が少ないとされています。
 
2つのモードを適切に使い分けることが大切です。
 

日陰に駐車する

シンプルな方法ですが、直射日光を避けるため、できるだけ日陰に駐車することが重要です。日光を遮ることで、車内温度の上昇を防ぎます。
 

サンシェードの使用

フロントガラスや窓にサンシェードを取り付けることで、日差しを遮り、車内温度の上昇を抑えることができます。
 

燃費を良くするエアコン管理のコツ

エアコンを使う際に燃費を良くするための管理方法も紹介します。
 

適切な温度設定

エアコンの温度を必要以上に低く設定しないことがポイントです。一般的に、日本車であれば25℃程度が推奨されており、この温度に設定することで、車内を快適に保ちながら、同時に燃費への影響も抑えることができるでしょう。
 

定期的なメンテナンス

エアコンのフィルターや冷媒の点検を定期的に行うことで、エアコンの効きを維持できます。フィルターが汚れていたり故障していたりすると、エアコンの効率を悪化させる原因になります。
 

まとめ

真夏に車のエアコンを使う場合は、風量マックスにすると燃費が悪くなる可能性があります。燃費と快適さのバランスを取る工夫が必要です。オートモードの活用や出発前の換気、適切な温度設定などを実践することで、効率よく車内を冷やすことができます。
 
また、エアコンの定期的なメンテナンスも、燃費改善につながります。賢くエアコンを使って暑い夏を乗り越えましょう。
 

出典

国土交通省 経済産業省 乗用自動車及び貨物自動車の燃費制度の現状と論点について
 
執筆者:渡邉志帆
FP2級

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