毎日アイスコーヒーを1リットル飲む父。「熱中症予防にもよい」と言っていますが、むしろ脱水になるのでは…?
配信日: 2024.08.14
日頃からあまり水を飲まない方やコーヒーを愛飲している方の場合、アイスコーヒーで水分補給できるとすればうれしいと感じる方もいらっしゃるはずです。
本記事では、コーヒーが熱中症対策のための水分として使えるか否かについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
水分補給に「コーヒー」を飲む際は摂取量に注意
水分補給に「コーヒー」は、摂取量に注意すれば問題ないとされています。
とある調査では、水分補給の観点で水とコーヒーでは同等の効果が得られるとしています。万一脱水症状になってしまったとき、飲み物がコーヒーしかない場合は、飲むことを我慢するよりは飲んだほうが、体に水分を補えるでしょう。
ただし、コーヒーにはカフェインが含まれています。また、砂糖を入れて飲む方もいらっしゃるでしょう。これらが、体に影響を及ぼす可能性もあります。そのため、摂取量には注意が必要です。
コーヒーを過剰に摂取することのリスク
水とは異なり、コーヒーにはカフェインが含まれています。農林水産省によると、カフェインの過剰摂取によって懸念される症状は、めまいや心拍数の増加・興奮・下痢・吐き気といった健康被害です。
また、カフェインには利尿作用があり、飲みすぎてしまうと飲んだ分以上の水分が尿となって排出されてしまうおそれもあります。
さらに、コーヒーに砂糖やミルクを入れる場合は、糖分や脂質の取り過ぎにも注意しなくてはなりません。
1日当たりのコーヒー摂取量の目安
厚生労働省や消費者庁などが、カフェインの過剰摂取は控えたほうがよいことを注意喚起しています。しかし、国内における摂取量の目安の規定は発表されていません。一例として、厚生労働省によると、カナダ保健省は健康な成人でコーヒーはマグカップ約3杯まで(カフェイン400ミリグラム)としています。
ただし胎児に影響を与える可能性のある妊婦は、それ以上に摂取を控えたほうがよいとされています。また、病気や基礎疾患などによりカフェインの摂取を制限されている方は、かかりつけの医師に相談したうえで飲みましょう。
水とコーヒー1リットルあたりの費用の違い
コーヒーを愛飲される方は、毎日の費用がどの程度になるのかについても気にされることでしょう。ここでは、水とコーヒーそれぞれにかかる費用について解説します。
表1
費用 | |
---|---|
水1リットル | 0.1円~173円程度 |
コーヒー1リットル | 100円~300円程度 |
※筆者作成
アイスコーヒーは、インスタントのものを使用することで、費用を安く抑えられる場合もあります。ただし、ミルクや砂糖を使用する際は、その分の費用がかかります。
水道水の場合は、1リットルの水でも1円以下になるケースが多いですが、ミネラルウオーターと比較した場合にはコーヒーのほうが安く抑えられる場合もあるようです。
熱中症予防には何を飲むべきか
環境省の「熱中症環境保健マニュアル2022」によると、一般的に飲料として摂取するべき水分量は1日当たり1.2リットルが目安です。ただし、発汗量に合った量の水分を摂取する必要があるため、のどが渇いたと感じる前に、こまめに水分補給することが重要です。
なお、熱中症を予防するためには「ナトリウム(塩分)+カリウム」の含まれる飲み物がよいとされています。とくにおすすめなのは、ナトリウムとカリウムがバランスよく含まれるスポーツドリンクです。
ただし、スポーツドリンクは糖分が多く含まれており、飲みすぎると糖分の過剰摂取になってしまうおそれがあるため、注意が必要です。
水やノンカフェインの麦茶などで水分補給する場合は、大量摂取すると体液内の塩分濃度が薄まる可能性があるため、梅干しや塩タブレットなどを適量摂取するとよいでしょう。
コーヒーは適量をたしなむ程度に。熱中症予防にはほかの飲み物がおすすめ
コーヒーでも、水と同程度の水分補給の効果があるとされています。ただし、カフェインが含まれており、大量摂取は体に悪影響を及ぼす可能性があります。また、砂糖を入れて飲む場合は、糖分過多となり、こちらも体にはよくありません。水分補給としてでなく、適量をたしなむ程度に飲むようにしましょう。
熱中症予防に摂取するのであれば、スポーツドリンクがおすすめです。水や麦茶などを飲む場合は、一緒に適量の塩分を摂取するとよいでしょう。
出典
農林水産省 カフェインの過剰摂取について
厚生労働省 食品に含まれるカフェインの過剰摂取についてQ&A ~カフェインの過剰摂取に注意しましょう~
消費者庁 食品に含まれるカフェインの過剰摂取について
環境省 熱中症環境保健マニュアル2022 III 熱中症を防ぐためには (2)こまめに水分を補給しましょう(33ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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