更新日: 2024.08.20 その他暮らし
お盆に夫の実家に帰省しました。「宿泊のお礼に3万円渡した」と報告されたのですが、親にお金を渡すのって一般的ですか? 飛行機が往復「5万円」かかるので、正直出費がキツイのですが…
本記事では帰省にかかる親世帯と子世帯の費用負担の実態を解説し、帰省時のお礼のあり方を考えます。
執筆者:山田麻耶(やまだ まや)
FP2級
帰省時の費用負担の実態は? お礼は渡したほうがいい?
女性誌「ハルメク」を発行する株式会社ハルメクでは、帰省に関わるお金についての調査を2023年に実施し、「帰省してくる子がいる親世帯」または「帰省する先がある子世帯」に該当する133人から回答を得ました。
その調査によると、帰省する際に「子どもが全額負担する」としているのは22.8%で、約70%は親世帯がいくらかの費用を負担していることが分かりました。
親世帯が負担するものとしては滞在中の食費が42.8%と最も多く、レジャー費が19.7%、ショッピング費が17.1%と続きます。往復の交通費を負担する親も12.5%いるようです。
また1回の帰省につき親世帯が負担する金額は、「1万円以上~3万円未満」が39.8%と最も多い結果でした。次いで「1万円未満」が22.9%、「3万円以上~5万円未満」が19.3%と続きます。このことから、子どもが帰省する際に親は3万円前後の負担をしていることが多いと考えられます。
親世帯にかかる金銭的な負担を考えた場合、感謝の気持ちとしてお礼のお金を渡すのがマナーといえるかもしれません。「1万円以上3万円未満」を渡せば、親世帯の負担を軽減できるでしょう。
また、帰省する人数や滞在日数が多いほど、食費や光熱費などの負担が大きくなります。親世帯の経済状況なども考慮した上で、相手側が受け取りやすい金額を決めると良いでしょう。
現金以外の形でお礼を伝える方法も
親の負担を考えると帰省の際にはお礼を渡したほうがいいといえますが、実際にお礼を渡すかどうかはその家庭の慣習によって異なるでしょう。前述の調査から分かるとおり、帰省の際は往復にかかる交通費まで親が負担しているという世帯もあります。実家での食費は親世帯、外食費は子世帯が支払うなど、いわゆる「暗黙のルール」が存在することもあるでしょう。
そもそもお礼を渡すのか、金額をいくらにするのかは、事前に配偶者や親族と相談して決めるのが一番良いといえます。また、お礼は現金だけで伝えるものではありません。手土産を持参したり食事をごちそうしたりすれば、金銭的な負担を少なくしてお礼の気持ちを伝えられるでしょう。
宿泊のお礼は無理のない範囲で
実家に帰省する際にお礼を渡すかどうかは家族の慣習によって異なります。どんな形であれ、感謝の気持ちを示すことは大切です。
特に配偶者の実家に泊まる場合、どのような形でお礼をするのか、事前にきちんと話し合いをしておくことをおすすめします。経済的な負担が大きいと感じる場合は、今後のためにもパートナーに率直に伝えたほうがいいでしょう。
帰省する際は、あらかじめ夫婦で話し合い、家計に無理のない範囲で感謝の気持ちを示してくださいね。
出典
株式会社ハルメク 子どもの帰省、親の負担相場は5万!?親子の経済事情
執筆者:山田麻耶
FP2級