更新日: 2024.08.31 その他暮らし
節約の一環で「釣り」を始めたいのですが、知り合いに「密漁になるからやめておけ」と言われ不安です。“持ち帰りNGな魚”などもあるのでしょうか…?
本記事では、釣りが密漁となるケースと安全に釣りを楽しむための注意点、そもそも釣りが節約になるのかについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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釣りをするときは漁業権に注意
日本の海や川には、漁業権が設定されています。水産庁によると、漁業権とは「一定の水面において特定の漁業を一定の期間排他的に営む権利」のことです。漁業権は水域ごとに管理されており、捕ってはいけない水産動植物の種類や、やってはいけない漁のしかたなどを定めています。
漁業権で禁止されている水産動植物を採捕すると、密漁となり法的な処罰を受けます。レジャー感覚で家族で食べる分だけ釣って持ち帰ったとしても、処罰の対象となるため、注意が必要です。
また、海域によっては撒き餌など特定の釣り方が禁止されているケースや、特定の季節に釣りを禁止するケースなど、漁業権の規定はさまざまです。釣りの際は、地域の漁業協同組合のホームページや漁場マップで漁業権の設定状況を確認するようにしましょう。
持ち帰ると密漁になる魚介類の例
ここでは釣りの際にとりわけ注意したい、捕ってはいけない魚や貝などの代表例を紹介します。多くの海域で捕るのが禁止されている水産動植物は、主に次の通りです。
イセエビ
タコ
シラスウナギ
アワビ
サザエ
アサリ
ウニ
ナマコ
ワカメ
コンブ
イセエビやタコは、海釣りをしていると偶然釣れてしまうことがありますが、多くの海域で捕ることが禁止されています。釣ってしまった場合にはリリースするようにしましょう。
アワビやサザエなどは海水浴中にときどき見つかることがありますが、こちらも持ち帰ってはいけません。また、アサリなど潮干狩りの定番の貝類でも、許可されていない海域で捕ると密漁になってしまいます。
その他高級食材のナマコや、ワカメ・コンブなどの海藻類も捕ることは禁止されています。もちろん、海だけでなく川にも漁業権は設定されています。川釣りを楽しむ際も、必ず海域の漁業権について調べておきましょう。
密漁にならずに釣りを楽しむ方法
密漁にならずに釣りを楽しむには、次の2点に注意しましょう。
・釣りをする場所の漁業権を確認する
・釣り堀などルールの明確な場所で釣りをする
釣りをする場所の漁業権について事前に調べることが基本です。何を捕ってはいけないのか、どんな釣り方が禁止されているのか、あらかじめチェックしておきましょう。
漁業権が設定されている海や川には、捕ってはいけない水産動植物を知らせる看板が立てられていることが多いです。そういった情報も現地で確認しておくとよいでしょう。
漁業権の範囲や保護対象の水産動植物についてどうしても確認できない場合は、釣り堀などルールが明確に決められた施設で釣りを楽しむのがおすすめです。
特に川釣りでは多くの河川で「遊漁料」の支払いが必要になるため、安心して釣りができる施設を初めから利用しておくと間違いがありません。
そもそも釣りは節約になるのか?
ところで、そもそも釣りは節約の手段になるのでしょうか?釣りを始めるには、最低でも次の道具が必要です。
ロッド(釣り竿)
リール
ライン(釣り糸)
仕掛け(釣り針、おもりなど)
ルアーやエサ
この他にも、バケツやクーラーボックス、ライフジャケット、フィッシングプライヤーなど、初心者がそろえておきたい道具はたくさんあります。一式そろえるには最低でも2万円前後の初期費用が必要です。
加えて、往復の交通費や釣り堀を利用するなら入場料などのコストもかかります。さらに、釣りは必ず魚が釣れるものではありません。反対に、大量に釣れすぎても適切に処理しなければすぐに傷んでしまいます。
こういった事情から、初心者が節約目的で釣りを始めるのは、あまりおすすめできません。もちろん、上達すれば食費を節約できるかもしれませんが、最初から節約目的で釣りを始めると、期待外れになる可能性が高いでしょう。
あまり節約にこだわらず、まずは釣りをレジャーとして楽しむことを第一に考えてみてはいかがでしょうか。
漁業権に気をつけて安全に釣りを楽しもう
密漁にならずに釣りを楽しむには、漁業権に注意することが重要です。海域ごと河川ごとに捕ってはいけない水産動植物は決まっています。釣りをする前に、地域の漁業協同組合のホームページや現地の看板を必ず確認するようにしましょう。
出典
水産庁 漁業権について
内閣府 政府広報オンライン 自分で食べるだけなら・・・レジャー感覚でも「密漁」に!? 知っておきたい遊漁のルール
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー