ママ友が「10月から児童手当が月1万円もらえる!」と喜んでいました。わが家はもともと支給されているのですが、“誰でももらえるもの”ではないのでしょうか…?
配信日: 2024.09.05
しかし、2024年10月から児童手当の制度が拡充され、多くの家庭が新たに手当を受け取れるようになります。本記事では2024年10月からの児童手当の変更点や、その対象となる家庭について解説します。
執筆者:山田麻耶(やまだ まや)
FP2級
これまでの児童手当制度
児童手当は、子どもを養育する家庭に対して国から支給されるお金です。児童手当の目的は、子どもの健やかな成長を支援し、家庭の経済的な負担を軽減することです。ここでは2024年8月時点の児童手当に関する概要を説明します。
基本的には0歳から中学校卒業までの子どもを対象としており、支給額は子どもの年齢や人数によって異なります。子ども1人あたりの支給額は次のとおりです。
・3歳未満の子:1万5000円
・3歳以上小学校修了前までの子:1万円(第3子以降は1万5000円)
・中学生:1万円
児童手当には所得制限が設けられており、一定以上の収入がある家庭では手当が支給されないか、支給額が減額されます。そのため子どもがいるにもかかわらず「児童手当をもらえない」という家庭が存在するのです。
2024年10月からの拡充内容
2024年10月(12月支給分)から児童手当の制度が大幅に拡充され、より多くの家庭が恩恵を受けられるようになる予定です。具体的な拡充内容を詳しく見てみましょう。
所得制限の撤廃
これまで児童手当には所得制限があり、高所得世帯では減額や支給対象外となっていました。しかし2024年10月以降はこの制限が撤廃され、全ての家庭が所得に関係なく、児童手当を満額受け取れるようになります。
支給対象年齢の拡大
従来、児童手当は中学校卒業までの子どもが対象でしたが、2024年10月からは高校生相当の年齢まで拡充されます。支給額は月額1万円(第3子以降は月額3万円)で、18歳を迎える年度末まで支給されるため、家庭の負担が軽減されるでしょう。
第3子以降の支給額の増額
第3子以降の子どもに対する支給額が、現行の月額1万5000円から、拡充後は月額3万円に増額されます。多子世帯の経済的な負担の解消につながるでしょう。
支給回数の増加
これまでは年3回に分けて1年分の児童手当が支給されていましたが、支給回数が年6回に増えます。これまでより短い間隔で手当を受け取ることができ、家計管理がしやすくなるかもしれません。
児童手当の拡充で、育児支援がさらに手厚く
2024年10月からの児童手当は、所得制限の撤廃や支給対象年齢の拡大により、もらえる家庭が増えます。また、第3子以降の支給額の増額、支給回数の増加など、現行制度よりも大幅に充実した制度になります。
特に、これまで手当を受け取れなかった家庭や、子どもが多い家庭にとっては大きな助けとなるでしょう。これまでは対象外だった人が新たに児童手当を受け取るためには、居住の自治体に申請する必要があります。必要な書類や手続きについて事前に確認しておくと良いでしょう。
出典
こども家庭庁 児童手当制度のご案内
こども家庭庁 もっと子育て応援!児童手当
執筆者:山田麻耶
FP2級