更新日: 2024.09.09 その他暮らし

一週間ほど火災報知器が「誤作動」し、深夜に鳴り続けて「睡眠不足」が続いています。このような場合、家賃の「割引」などの対応はありますか?

一週間ほど火災報知器が「誤作動」し、深夜に鳴り続けて「睡眠不足」が続いています。このような場合、家賃の「割引」などの対応はありますか?
「深夜に火災報知器が鳴り続けて寝不足。これって家賃の割引はしてもらえる?」との疑問を持つ人もいます。賃貸物件に住んでいる場合、設備不良による家賃割引はあるものの、火災報知器の不良の場合は該当しない点に注意が必要です。
 
本記事では、どのような設備不良があった場合に、家賃がどれくらい割り引かれるのか、家賃の割引交渉はどうすればよいかについて解説します。住んでいる物件の設備不良で家賃を割引してもらえるか知りたい人は、参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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設備不良によって家賃の割引はある?

賃貸物件に住んでいる際、住宅の設備不良によって家賃が割り引かれるケースがあります。どのような設備不調でどの程度割り引かれるかは、公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会「貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン」によって定められています。
 
割引される設備不良と割引率について、図表1で見ていきましょう。
 
【図表1】

設備不良の内容 家賃減額割合 免責日数
A 電気が使えない 40% 2日
ガスが使えない 10% 3日
水道が使えない 30% 2日
B トイレが使えない 20% 1日
風呂が使えない 10% 3日
エアコンが作動しない 1ヶ月あたり5000円 3日
テレビ等通信設備が使えない 10% 3日
雨漏りによる利用制限 5~50% 7日

※公益財団法人 日本賃貸住宅管理協会「貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン」をもとに筆者作成
 
まずはA群に当てはまるか確認し、当てはまらない場合はB群に該当するかを確認します。
 
火災報知器の誤作動の場合、A群にもB群にも該当しません。家賃が割引されるのは難しいでしょう。
 

家賃交渉の材料になる状況とは

家賃割引のガイドラインはなくても、家賃の値下げ交渉はいつでもできます。火災報知器の不具合といった設備不良のほか、住居のさまざまな問題も交渉の材料となるでしょう。
 
本項では、賃貸で住んでいる住居がどのような状態なら、家賃割引の交渉がしやすいかを解説します。家賃の負担をおさえたいと考えている人は参考にしてください。ただし、家賃交渉の成功率はあまり高くない点には注意しておきましょう。
 

設備の欠点がある

住居の設備において欠点がある場合は、家賃割引の交渉の材料となるでしょう。
 
火災報知器の故障による交渉をする際は、どれくらい騒音の被害があるか数値化するとスムーズです。騒音の数値化をする場合は、騒音計を用いるとよいでしょう。

 

家賃が相場よりも高い

住んでいる家の家賃が、周辺の家賃相場よりも明らかに高い場合は交渉の余地はあります。周辺の家賃相場を調べてみましょう。ただし、いくら家賃相場よりも高くても、月数千円の家賃割引ですら難しい可能性があります。
 

築年数が古い

築年数がある程度経っていると、新築や築浅の家よりも家賃交渉はしやすいです。家の経年劣化分、家賃を安くしてくれる可能性があるでしょう。しかしリノベーションなどをしている場合は、築年数が古くても家賃の割引交渉の難易度が上がる傾向です。
 

立地が悪い

立地が悪い具体的な例として「家の隣にお墓がある」「病院ができてサイレンの音が気になるようになった」「大きな建物が建って日当たりが悪くなった」などがあります。また、これまであった利便性の高いスーパーやコンビニといった商業施設がなくなった場合も、立地の悪化として交渉の材料となるでしょう。
 

交渉しやすいタイミングである

春や秋は引っ越しシーズンであるため、不動産屋や大家が忙しい時期です。そのため、家賃の交渉の際は閑散期である夏や冬がよいでしょう。また、交渉は更新時が向いています。更新時は更新料の支払いもあり、金銭的負担を相談しやすいタイミングといえます。
 

家賃を割引される状況を知っておこう

家賃の割引にはガイドラインが定められています。そのため、ガイドラインに該当しない内容では家賃の割引は難しいです。たとえ火災報知器の不備で睡眠不足が続いたとしても、家賃割引は期待できない恐れがあります。
 
しかし、値引き交渉によって家賃をおさえられるかもしれません。その場合は交渉に役立つ材料が何かを知っておき、タイミングを見計らって交渉してみましょう。 
 

出典

公益財団法人日本賃貸住宅管理協会 日管協版「貸室・設備等の不具合による賃料減額ガイドライン」を一般公開
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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