「定額制」と「変動制」どっちがよい?子どもの将来にも影響する「お小遣い」の正しいあげ方とは

配信日: 2024.09.11 更新日: 2024.10.03

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「定額制」と「変動制」どっちがよい?子どもの将来にも影響する「お小遣い」の正しいあげ方とは
「お小遣いのやりくりを通して金銭感覚を身につけさせたい」
 
そのような意図で子どもにお小遣いをあげる人が多いかもしれません。決まった金額の中で毎月やりくりすることで、子どもは自然と収支の管理を身につけるでしょう。
 
しかし定額制のお小遣いは「お金は簡単に手に入るもの」という誤解を子どもに植え付けてしまうおそれがあります。
 
そこで今回は子どもにお小遣いを与える方法として変動制をご紹介いたします。お小遣いを通して子どもにお金の大切さを考える機会を与え、金銭感覚を身につけさせたい人は参考にしてください。
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毎月定額でお小遣いをもらう小学生は約4割

学研教育総合研究所が2023年10月に実施した小学生の日常生活・学習に関する調査「小学生白書」の中で、お小遣いのもらい方についての結果を表1にまとめました。
 
表1

回答(%)
定額制のお小遣いをもらっている 42.2%
定額制でお小遣いはもらっていない 57.8%

※学研教育総合研究所 小学生白書|2023年10月調査を基に著者作成
 
学年によっても割合は異なりますが、アンケートに回答した1200人の小学生のうち約4割が毎月決まった額のお小遣いをもらっていることが明らかになっています。
 

お小遣いを定額制でもらうメリットとデメリット

ここではお小遣いを定額制でもらえるメリットとデメリットをご紹介いたします。
 

お小遣いを定額制でもらうメリット

お小遣いを定額制でもらうメリットとして以下の4つが挙げられます。


●お金の管理能力を養える
●貯金の習慣がつく
●金銭感覚が養われる
●判断力が養われる

毎月決まった額の中でやりくりする習慣が身につくことで、収支を見通したお金の管理能力が身につきます。貯金することで、多少高価なものでも「自分のお金で買う」という達成感を味わう機会を得られるでしょう。
 
また気になるものを「今買うか」「見送るか」と1つずつ選別することで、判断力が養われます。お小遣いを定額でもらうことは、子どもにとって金銭感覚を身につけるよい機会です。
 

お小遣いを定額制でもらうデメリット

お小遣いを定額制でもらうデメリットには、どのようなものがあるのでしょうか?子どもの性格などによっても異なりますが、以下の3つのデメリットについて解説いたします。


●「お金は簡単に手に入るもの」という誤解を招く
●お金の価値を感じられなくなるおそれがある
●兄弟姉妹間での格差が生じる

お小遣いを定額制で渡すもっとも大きなデメリットは「お金は簡単に手に入るもの」という誤解を植え付けてしまうおそれがあることです。何もしなくてもまとまったお金を定期的にもらえることで、お金の価値を感じにくくなってしまうかもしれません。
 
また兄弟姉妹がいればお小遣いの金額が違うこともあるでしょう。「お兄ちゃん(お姉ちゃん)ばっかりいっぱいもらってズルい」という不満や嫉妬を生み出すおそれがあります。
 
このようにお小遣いを定額制でもらうことには子どもの性格によっても多少の違いがあるものの、メリットとデメリットがあります。
 

お小遣いに変動制を取り入れたらお金の使い方がどのように変化するのか?

子どもにお小遣いを定額制で与えるデメリットをカバーする方法として、お小遣いを変動制で与えることをおすすめします。
 
ただし、いきなりすべてを変更するのではなく、徐々に変動制を取り入れていくやり方なら無理なく移行できるでしょう。お小遣いの変動制の方法については以下の方法があります。


●毎月子どもが必要な金額を申告する「申告制」
●お手伝いをすることで金額アップが狙える「報酬制」
●習い事や勉強の目標を達成した度合いで金額が変わる「査定制」
●日本円だけではなくドルなど海外通貨で渡す「為替レート制」

どの方法を取り入れるかについては親が一方的に決めるのではなく、子ども自身の意見も取り入れながら親子で話し合うことが大切です。
 
お小遣いについて話題にすることで子どもとのコミュニケーションが生まれ、お金に対する興味関心を養うことができるでしょう。
 

子どもに金銭感覚を身につけさせたいなら、定額制のお小遣いに変動制を取り入れることがおすすめ!

子どもの金銭感覚を育てたいなら、お小遣いを定額制だけではなく変動制も取り入れることをおすすめします。
 
もらえる金額が変動することで子どもは収入アップの方法を考えるようになり、主体的に行動できるようになります。「こんなことしたらいくらもらえる?」と子どものほうからアイデアが出てくるかもしれません。
 
そのときには子どもの意見を一蹴せずに聞く姿勢を持つことがとても大切です。親に自分の意見を取り入れてもらえたと感じることで、子どもの自己肯定感が育まれます。お金の使い道や渡し方などのルールについて親子で定期的に見直し、話し合いながらお小遣い制度を継続しましょう。
 

出典

学研教育総合研究所 小学生白書|2023年10月調査 調査テーマ「小学生の日常生活・学習に関する調査」より 4.日常生活について|おこづかいのもらい方/使い道
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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