定年後は登山を趣味にしたいと考えているのですが、富士山への「入山料2000円」のニュースを見ました。どの山でも入山料はあるのですか?

配信日: 2024.09.20

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定年後は登山を趣味にしたいと考えているのですが、富士山への「入山料2000円」のニュースを見ました。どの山でも入山料はあるのですか?
定年後の趣味として、足腰を鍛えるためや自然と触れ合うために山登りをしたいと考える人もいるでしょう。登山をする際、山によっては入山料を支払う必要がありますが、入山料が何に使われているのか、どのくらいの金額なのか気になる人もいるかもしれません。
 
本記事では、入山料の目的や有名な山の金額、入山料のない山もあることなどを紹介します。老後の趣味に登山を検討している方はぜひ参考にしてください。
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入山料とは

入山料とは、登山者が山に入る際や、観光客が寺院に入る際に支払う料金のことです。入山料は、主に環境保護や施設整備のために使用され、山岳地帯や観光地の自然環境を維持するために重要な役割を果たしています。一般的に、数百円ほどの料金が徴収されるケースが多く、草花や樹木が見ごろを迎える季節や、人気の高い観光地では入山料を徴収するケースが増えています。
 
また一部の山域や庭園では、土地や施設の所有者が期間限定で入山料を徴収する場合もあるようです。入山料制度は日本国内に限らず、海外でも広くみられます。特に、国立公園内にある山々では、環境保全を目的とした入山料を徴収しているところが多く、収集された資金が公園や自然保護活動に役立てられているようです。
 

入山料は環境維持や修繕費として利用されている

入山料は、山岳地帯の環境を保護し、登山道や施設の維持・修繕費用として利用される重要な資金源です。世界的に有名で人気の高い山々でも、一般的に入山料が設定されています。登山者の増加に伴い、トイレの維持や登山道の劣化といった問題が発生しやすくなるためです。
 
例えば、日本の富士山では、年間を通じて多くの登山者が訪れることから、ゴミ問題が深刻化しています。富士山の景観を守るために、ゴミの処理や登山道の整備などに入山料が充てられています。
 
海外で入山料を徴収している地域として特に有名なのが、ヒマラヤ山脈です。ヒマラヤ山脈はパキスタン、インド、チベット、ネパール、ブータンの国境付近に位置しており、そのなかでも多くの登山者が訪れるネパールでは、入山料が地元住民の雇用創出や収入源として重要な役割を果たしています。ネパールの経済にとって、入山料は欠かせない収入源となっているのです。
 

世界的に有名な山の入山料はいくら?

世界的に有名な山々は、入山料が高額になる傾向があります。例えば、エベレスト山の登頂に挑む登山者は、ネパール側からのルートを利用する場合、1人あたり1万1000ドル(約170万円)の入山料を支払う必要があります。
 
一方、日本の富士山では、山梨県が環境保全と安全対策の一環として、2024年の夏山シーズンから、登山者数を1日あたり4000人に制限し、1人につき2000円の通行料を義務化しました。通行料、いわゆる入山料は、山の整備や管理に充てられ、登山者がより快適かつ安全に登山できるようにするための措置として実施されています。
 

ヨーロッパの山々は入山料がない

高額な入山料が設けられている山がある一方で、ヨーロッパの多くの山々では、入山料が設定されていません。具体的には、モンブランやマッターホルンなどの著名な高山です。ただし、入山料がかからない代わりに、マッターホルンでは安全対策として登山者が事前にテストを受けることが義務付けられています。
 
また、七大陸最高峰のなかで、エルブルース(ヨーロッパ最高峰)とビンソンマシフ(南極大陸最高峰)の2座にも入山料がありません。ただし、山へのアクセスが大変困難で、費用と日数がかかるため、実際には高額な登山費用が必要です。特にビンソンマシフは南極大陸に位置しており、ガイドなしでの登山でも一般的に約500万円の費用がかかるとされています。
 

入山料の有無は山によって異なる

入山料の有無は、国や山によって異なります。入山料は自然環境の維持や地元住民の収入源など、さまざまな役割を持っています。山によっては高額な入山料がかかりますが、今後も登山を楽しむために欠かせない費用だと考えるとよいでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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