更新日: 2024.10.02 その他暮らし

車の購入を家族に相談。「ディーゼル車ならガソリン代が節約できる」と言われましたが、対応車種も少ないし“コスト”も正直あまり変わらないですよね? 実際どのくらい違うのでしょうか?

車の購入を家族に相談。「ディーゼル車ならガソリン代が節約できる」と言われましたが、対応車種も少ないし“コスト”も正直あまり変わらないですよね? 実際どのくらい違うのでしょうか?
車は戸建てやマンション購入に比べると一般的に価格は低いですが、マイカー購入の際には初期費用として数百万円単位の支払いが発生することも少なくありません。維持費も含めてできる限り経済的な負担を抑えたい人も多いのではないでしょうか。
 
購入後もかかり続ける費用の1つに「ガソリン代」があります。ガソリンスタンドに行くとレギュラーガソリンよりも軽油(ディーゼル)の価格が低いことが多く、「ディーゼル車にすると節約できる」と周りに勧める人もいるかもしれません。
 
ディーゼル車は対応車種が少ないデメリットもありますが、実際にレギュラーガソリンの車に比べてどのくらい違いがあるのか解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

ディーゼル車の特徴

ディーゼル車とは、燃料に「軽油」を使用する車です。力強い走りが特徴的で、トラックやバス、大型乗用車などに搭載されていることが多いです。
 
中には、「ディーゼル車は燃費も悪く、大量の排気ガスを出して環境にも良くない」とのイメージを持っている人もいるかもしれません。ただし、近年は環境への配慮もあり、従来のディーゼル車よりも排気ガスの量を削減したクリーンディーゼル車も登場しています。
 
例えば、マツダ社はクリーンディーゼルの魅力をホームページなどでも発表するほど力を入れています。
 
新世代クリーンディーゼルエンジン「SKYACTIV-D」を全面的に推し、常に進化を続けています。クリーンディーゼル車は「MAZDA3」「MAZDA CX-60」など複数ありますが、今回は人気車種の1つである「MAZDA CX-5」を例に挙げてシミュレーションしてみましょう。
 

「MAZDA CX-5」の概要

大きく分けてガソリン車とクリーンディーゼル車の2種類があり、それぞれ複数のグレードが展開されています。そのため同じ「CX-5」でもグレードやオプションの有無などで価格が大きく変化します。
 
今回はそれぞれコアモデルである「20S Smart Edition(ガソリン車)」と「XD Smart Edition(クリーンディーゼル車)」をピックアップしてみましょう。2WDと4WDがありますが、どちらも2WDを選択します。それぞれ燃費や車両本体価格はどうなっているのでしょうか。
 

ガソリン車「20S Smart Edition」

燃費は複数のモードによって変化し、「WLTCモード燃費 高速道路モード(WLTC-H)」を使用すると1リットルあたり16.2キロメートルです。「WLTCモード燃費 市街地モード(WLTC-L)」の場合は11.2キロメートルです。ホームページなどで記載されている数字はあくまで理論値なので、実際は1リットルあたり10キロメートル前後と考えたほうがいいかもしれません。
 
車両本体価格は追加料金が発生するボディーカラーを選ばなければ290万9500円です。
 

クリーンディーゼル車「XD Smart Edition」

こちらも使用燃料が軽油に変わる以外はレギュラーガソリンと同様の燃費モードが搭載されています。前記と同じ高速道路モードは19.5キロメートル、市街地モードは13.9キロメートルとなっており、ガソリン車より燃費が良くなっています。
 
これだけ見ると「ガソリン車を選ぶと損」と思うかもしれませんが、クリーンディーゼル車はガソリン車に比べて車両本体価格が高い傾向があります。今回のグレードも322万8500円のため、同条件のガソリン車と比べると31万9000円高くなっています。
 
燃費と車両本体の価格差をどう捉えるかは人それぞれ異なるので一概にはいえませんが、車を使用する環境や走行頻度などによって変わるでしょう。
 

「1日20キロメートル・週3日」で使用したら燃料費は大きく変わる?

燃費は「1リットルあたり10キロメートル」と仮定すると、1週間で6リットル、月間で24リットル消費する計算です。1リットルあたりの燃料単価は2024年9月17日時点でレギュラーガソリンは174.6円、軽油は154.2円です。これらの数字を当てはめるとガソリン車は約4190円、クリーンディーゼル車は約3700円の燃料代が月間でかかります。
 

まとめ

本記事では、ガソリン車とディーゼル車では車にかかる費用は大きく異なるのか解説しました。燃料代だけみるとクリーンディーゼル車に軍配が上がりますが、車両本体価格がガソリン車よりも高いことも考慮すると「ディーゼルにすれば車代が節約できる」とは断定できないと考えられます。車を使用する頻度や環境なども含めて総合的に判断していきたいですね。
 

出典

マツダ株式会社 MAZDAのクリーンディーゼルは進化をやめない
マツダ株式会社 MAZDACX-5グレード・価格
経済産業省 資源エネルギー庁 石油製品価格調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集