更新日: 2024.10.05 その他暮らし

10月から郵便料金が値上げされましたが、手元に「84円切手」が大量にあります。不足分を貼れば使えますか? 貼り忘れたら「送った相手」に請求がいくのでしょうか…?

10月から郵便料金が値上げされましたが、手元に「84円切手」が大量にあります。不足分を貼れば使えますか? 貼り忘れたら「送った相手」に請求がいくのでしょうか…?
2024年10月1日から、4年ぶりに郵便料金が値上がりとなりました。今までの料金の切手やはがきの在庫が家にまだあるという人もいるのではないでしょうか。郵便料金が改定されても、今までの切手やはがきが無効になるわけではなく、差額分を貼れば問題なく送ることができます。
 
しかし、うっかり差額分を貼り忘れてしまった場合、その郵便物はどうなるのでしょうか。本記事では「郵便料金の不足」について筆者の経験も交えて解説していきます。
渡辺あい

執筆者:渡辺あい(わたなべ あい)

ファイナンシャルプランナー2級

どうして郵便料金が値上げされたの?

日本郵政株式会社によると、郵便物数は2001年度をピークに大きく減少しており、今後も右肩下がりになっていくことが予想されています。郵便物による収益が減っていく一方で、人件費や燃料費など営業費用は増加が見込まれています。このような状況を鑑み、今後も郵便サービスの安定的な提供を維持していくため、郵便料金を値上げしたという経緯があります。
 

郵便料金はいくら値上げされた?

郵便物の主な値上げ内容は図表1の通りです。
 
図表1

旧料金(~9/30) 新料金(10/1~)
定形郵便物 84円(25グラムまで) 110円(50グラムまで)
※重量区分は統一
94円(50グラムまで)
通常はがき 63円 85円
レターパック 520円(プラス) 600円
370円(ライト) 400円

郵便局 2024年10月1日(火)から郵便料金が変わりました。 より筆者作成
 
このほかにも定形外郵便物や速達などの価格が変更となり、16円から170円の値上がりとなりました。
 

差額はどうしたらいい?

値上げ前の切手やはがきを持っている人は、差額用の郵便切手を購入して追加分を貼ることで、郵便物を届けることができます。郵便局では差額用の切手として、次の4種類の郵便切手を9月2日から発行しています。
 

・16円切手
・22円切手
・26円切手
・40円切手

 
また、手持ちの「63円のはがき」を新料金の「85円のはがき」に交換することもできますが、交換にあたっては差額と別に、6円の手数料が必要となります。よほどの事情がない限りは、差額分の切手を購入して追加で貼るほうが経済的です。
 

差額料金を貼り忘れたらどうなる?

うっかり差額分を貼り忘れてしまった場合は、「料金不足の郵便物」として差出人に返却されます。郵便物の料金は差出人が支払うもので、料金の不足も差出人のミスだからです。しかし、差出人の住所が不明であるといった場合には、郵便物を配達する際に受取人から不足分を徴収することもあります。
 
筆者が実際に経験したケースでは、友人が通常の郵便はがきのサイズよりも大きなポストカードに、通常のはがきの料金分の切手を貼って送ったため、料金不足となったことがありました。さらに、この友人は差出人欄に名前のみ記載して、住所を書いていなかったので、筆者に不足分の請求が来てしまっていたのです。
 
金額は数十円でしたが、「料金不足のため支払いをしてください」という旨の紙がカードにのり付けされていて、せっかくのきれいなポストカードが汚れてしまうのを残念に思ったことがあります。このように不足金が発生すると受取人に迷惑をかけることもあるので、差出人の住所はしっかり書くようにしましょう。
 

郵便物を出すときには料金の確認を

郵便物の料金が変わったばかりの頃は、新料金に慣れず追加分を貼り忘れたり間違えたりすることもあるでしょう。このような場合、基本的には差出人に不足分の請求が行きますが、差出人の住所が不明である場合は受取人に請求されることもあります。
 
郵便物を出す場合は、差出人欄に住所を記載し、新料金がいくらだったか確実でない場合は、郵便局の窓口で追加分を確認するといいでしょう。
 

出典

郵便局 2024年10月1日(火)から郵便料金が変わりました。
 
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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