PayPayなどの電子マネーを「現金化」するのは不正なの?理由を詳しく解説
配信日: 2024.10.06
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
電子マネーとは
電子マネーとは、電子データ化されたお金のことです。現金の代わりに、電子データを使って商品やサービスの代金を支払うことができます。電子マネーには、以下のような種類があります。
●交通系電子マネー: SuicaやICOCAなど、電車やバスの乗車料金を支払うために使われるもの。
●流通系電子マネー: nanacoや楽天Edyなど、スーパーやコンビニでの支払いに使われるもの。
●クレジットカード系電子マネー: クレジットカードと連携して利用するもので、代表的なのはiDやQUICPayなど。
●QRコード決済系電子マネー: PayPayなど、スマホアプリを使ってQRコードを読み取ることで支払いを行うもの。
このように、電子マネーを利用することで、現金を持ち歩く必要がなくなり、スピーディーに決済ができるというメリットがあります。
電子マネーの現金化は法律違反ではないが規約違反になる
電子マネーを現金に換える行為自体は法律に違反しませんが、電子マネーを提供しているサービスの規約に反するため、ペナルティが発生する可能性があります。
例えば、クレジットカードでチャージした電子マネーを現金化する行為は、規約違反とみなされることがあります。
PayPayの利用規約を見ると、「マネーロンダリングや換金目的、PayPayボーナスの不正取得など、本来のサービス提供の目的とは異なる目的でPayPayをご利用されている恐れがある場合、ご利用を制限・停止させていただきます。」と明記されています。
つまり、法律には触れないものの、利用規約違反により、サービスが利用できなくなるリスクがあるという意味です。
電子マネーの現金化や不正利用に関する逮捕事例
電子マネーの現金化や不正利用に関する逮捕事例をご紹介します。
PayPay2000万円分を不正に現金化
埼玉県草加市の家族3人が、PayPayのポイントを不正に現金化した疑いで逮捕されました。彼らはオークションサイトに架空の商品を出品し、自分で落札する手法で約2000万円分のポイントを現金化し、得たお金でレクサスを購入したとされています。
この家族はアプリの認証代行業者で、約4万件の携帯番号を使って大量のアカウントを作成し、新規登録時のポイントを取得したのです。その後、ヤフオクで実在しない商品を約800回出品・落札し、約40万円分のポイントを現金化しました。登録には業務用のSIMカードが使われました。
詐取した電子マネーを現金化
名古屋市にある電子マネー取引会社の43歳の役員を含む2名が、組織犯罪処罰法違反の疑いで逮捕されました。特殊詐欺グループが福島県と秋田県の男性から詐取した約4600万円分の電子マネーの利用権を売却し、ほとんどを現金化して犯罪収益を隠したことが逮捕の理由とのことです。
電子マネーを現金化してくれる業者も危険な場合がある
電子マネーの現金化を行う業者には、危険な場合もあります。
特に、電子マネーの現金化をうたって接触してくる業者の中には、反社会的勢力が関与している可能性のある悪質な業者が含まれているかもしれません。契約すると、現金化が失敗するだけでなく、社会生活に深刻な影響を与える危険性もあります。
実際、警視庁は、クレジットカードのショッピング枠を使った現金化手法を用いて高金利の融資を行ったとして、元貸金業者で飲食店経営者を出資法違反の容疑で逮捕しています。
電子マネーの現金化はサービスの利用規約に違反する行為、非常にリスクが高い
PayPayなどの電子マネーを現金化する行為は、規約違反や悪質な業者とのトラブル、法的なリスクを伴うため、非常に危険です。また、現金化を目的に悪用する行為は、不正行為とされることもあり、詐欺に関連した逮捕事例も少なくありません。
安全に電子マネーを利用するためには、規約を守り、現金化を目指す不正行為には手を出さないことが重要です。正しく利用することで、便利で安全なキャッシュレス生活を送りましょう。
出典
PayPay 販売または提供禁止商品について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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