街中で警察官が「横断歩道」で自転車を降りて渡っているのを目撃! 実は「乗ったまま渡る」のはNG? 横断歩道は自転車を降りて渡るべきなの?“違反になる・ならない”ケースを解説

配信日: 2024.10.06 更新日: 2024.10.07

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街中で警察官が「横断歩道」で自転車を降りて渡っているのを目撃! 実は「乗ったまま渡る」のはNG? 横断歩道は自転車を降りて渡るべきなの?“違反になる・ならない”ケースを解説
自転車に乗っているときに横断歩道をどのように渡っていますか? 普通に乗ったまま横断歩道を渡る人がほとんどではないでしょうか。しかし、警察官が横断歩道を渡る際には自転車から降りて押しているのを見たことがある人もいるのではないでしょうか。横断歩道では自転車は降りて押さなければならないのでしょうか。
 
本記事では、自転車で横断歩道を渡る際のルール、そもそも乗った状態と降りた状態の違い、違反した際の罰則などを解説します。
山根厚介

執筆者:山根厚介(やまね こうすけ)

2級ファイナンシャルプランニング技能士

自転車に乗ったまま横断歩道を渡るのは違反?

自転車に乗ったまま横断歩道を渡ることは、必ずしも違反ではありませんが、状況によっては違反になるケースがあります。違反になるケースとならないケースを解説します。
 

自転車横断帯がない場合

まず、横断歩道に自転車横断帯がない場合を解説します。この場合、横断歩道の歩行者の通行を妨害するおそれがなければ、自転車に乗ったまま横断歩道を通行できます。しかし、歩行者の通行を妨害するおそれがあるときは、自転車を降りなければなりません。
 

自転車横断帯がある場合

次に自転車横断帯がある場合を解説します。自転車横断帯があり自転車に乗った状態では、横断歩道ではなく自転車横断帯を渡らなければなりません。自転車を降りて押しているときは、横断歩道を利用して渡ります。
 

自転車に乗った状態と降りた状態では何が違う?

なぜ、状況によって自転車を降りる必要があるのでしょうか。それは、自転車に乗った状態と降りた状態では、道路交通法での扱いが変わるからです。
 
自転車に乗った状態は「軽車両」で、車の一種という扱いになります。一方で、自転車を降りて押している状態は「歩行者」扱いです。
 
横断歩道は「歩道」の一種で歩行者のためのものです。一方で、自転車などの軽車両は基本的に車道を走る義務があります。ただし、例外的に以下のケースでは歩道を走ることが許されています。

●道路標識や道路標示により許可されている
●運転者が児童、幼児、70歳以上の者、車道通行に支障のある身体障害者
●交通状況などから歩道通行がやむを得ない場合

そして、歩道を走る際は「歩行者の通行を妨げる場合は一時停止しなければならない」とあります。そのため、自転車に乗ったまま「軽車両」として横断歩道を利用する際に、歩行者の通行を妨害するおそれがあるときは、妨害しないように降りて押す必要があるのです。
 

歩行者を妨害した場合の罰則

自転車に乗ったまま横断歩道を渡って、歩行者を妨害すると「歩道通行時の通行方法違反」になります。罰則は、2万円以下の罰金または科料です。
 

自転車で横断歩道を渡る際に気をつけなければならないこと

自転車で横断歩道を渡る際は、歩行者の通行を妨害しないように気をつけなければなりませんが、もう1点注意したほうがよいことがあります。
 
歩行者が横断歩道を渡る際、車が一時停止しなければならないことはよく知られています。しかし、自転車に乗って横断歩道を渡っていると歩行者ではなく「車両」扱いのため、車には基本的に停止義務がありません。
 
ただし、自転車横断帯が設置されている場合は、停止義務があります。このあたりはややこしく感じますが、自転車横断帯は現在廃止されるケースが増えています。そのため、将来的には自転車に乗って横断歩道を渡っていると、車に停止義務のないケースが多くを占めると考えたほうがよさそうです。歩行者と同じ感覚で、車が止まるだろうと過信しないほうがよいでしょう。
 

まとめ

横断歩道に自転車横断帯があるケースや、自転車横断帯がなくても歩行者の通行を妨害しない状況であれば、自転車に乗ったまま自転車横断帯や横断歩道を通行できます。しかし、自転車横断帯がなく歩行者の通行を妨害するおそれがあるときは自転車を降りて押して通行しなければなりません。
 
自転車は車の一種のため、歩行者を優先して妨害しないことが事故を起こさないためのポイントです。横断歩道に限らず歩道を通行する際に、歩行者の邪魔になりそうなときは自転車を降りて押すようにしましょう。
 

出典

e-Gov 法令検索 道路交通法
警視庁 自転車の交通ルール
 
執筆者:山根厚介
2級ファイナンシャルプランニング技能士

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