子どもに、運転免許の教習所代「30万円」を出してほしいと言われています。「みんな親が払ってる」とのことですが、運転の予定はないそうです。“身分証代わり”にしては高すぎるでしょうか…?

配信日: 2024.10.18

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子どもに、運転免許の教習所代「30万円」を出してほしいと言われています。「みんな親が払ってる」とのことですが、運転の予定はないそうです。“身分証代わり”にしては高すぎるでしょうか…?
子どもから「免許を取りたい」とお願いされたものの、その高額な教習所代に困ってしまう人も多いのではないでしょうか。「周りはみんな親が払っている」と言われても、数十万円もの出費はかなり大きな額です。
 
特に免許を取得する目的が「運転」ではなく「身分証明書」としての使用だったら、高過ぎると感じるのも無理はないのではないでしょうか。
 
本記事では、免許取得にかかる費用の相場や、家族に費用を負担してもらう人の割合、ほかの身分証の選択肢などについて解説します。

運転免許取得にかかる費用の相場

普通自動車の運転免許を取得するためには、おおよそ30万円の費用がかかります。地域や教習所、通学か合宿かなどによっても費用は変わりますが、30万円となると多くの家庭にとって軽くない負担といえるでしょう。
 
また、免許を維持するための更新手続きにも費用が発生します。優良運転者の場合、手数料は約3000円です。免許取得後も、継続的に費用が発生することを知っておくべきでしょう。
 

教習所代を家族に支払ってもらう人の割合

子どもが運転免許を取得するとき、子ども自身が費用を捻出するという家庭もあれば、親が支払うという家庭もあるでしょう。
 
2016年に株式会社WAKUWAKUとスルガ銀行株式会社が共同で実施した運転免許取得に関するアンケートによると、学生の場合、約50%は親が免許取得の費用を負担しています。
 
また、同調査では、80%以上の人がこの費用を現金で支払っているという調査結果が得られています。免許取得費用は決して安いとはいえないため、一気に支払うのは家庭にとって大きな負担になるかもしれません。
 

身分証として使うならほかの選択肢も検討

運転免許証は顔写真が付いているので、身分証明書として利用するのに便利です。しかし、運転しないのに身分証明書として使うためだけに免許証を取得するとなると、約30万円の費用は少し高過ぎるかもしれません。運転する予定のない人は、マイナンバーカードやパスポートなどを身分証明書とすることを検討するのも良いでしょう。
 
マイナンバーカードの場合、初回の発行手数料は無料です。さらに更新の費用もかかりません。また、マイナンバーカードは、身分証としての活用以外にも、健康保険証として病院を受診するときや、コンビニエンスストアで住民票などを取得するときにも活用できます。
 
何らかの事情でマイナンバーカードを作成したくない場合、パスポートを検討しても良いでしょう。パスポートは、海外旅行の際には必ず必要になるもので、身分証明書としても利用できます。
 
パスポートを新規で取得する費用は、10年間有効なパスポートの場合、1万6000円です。更新の際には同額の費用が必要になります。海外旅行に行く際には作成はマストなので、費用はかかりますが、1度作ってしまえば有効期間内はパスポートを身分証として使えます。
 

家族と話し合い現実的な選択を

運転免許の取得費用は、家計にとって大きな負担になるものです。子どもが運転免許を取りたがっているのであれば、まずは取得の目的や必要性をしっかり確認しましょう。すぐには運転する予定がなくても、時間の余裕がある学生の間に運転免許を取得しておくと、社会人になってから助かるというような考え方もあるでしょう。
 
一方で、身分証のためだけに運転免許を取得しようとしている場合は、マイナンバーカードやパスポートを身分証として用いることができる点をふまえ、本当に運転免許を取得する必要があるのか検討すべきです。
 
どうしても運転免許を取得したければ、子どもがアルバイトをして、自分で全額または一部の費用を用意するという方法もあるでしょう。子どもの意見を尊重しながら、家族で話し合ってより良い選択をしてくださいね。
 

出典

株式会社WAKUWAKU 教習所サーチ 教習所のお金は誰が払う?
外務省 パスポート(旅券)発給申請の手数料
警視庁 更新手続一覧
総務省 マイナンバーカード
 
執筆者:山田麻耶
FP2級

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