「PASMO」って10年以上使わないと失効するんですか? 母がひさしぶりに上京してくるのですが、チャージしていた「残高」もなくなってしまうのでしょうか…?
配信日: 2024.10.19
このように疑問に思う人もいるかもしれません。実際のところ、PASMOの利用期限はどのようになっているのでしょうか? 本記事で解説します。
執筆者:宇野源一(うの げんいち)
AFP
PASMOの利用期限、大丈夫?
首都圏など都市部にいる多くの人が何気なく使っている交通系ICカード。しかし、地方では利用環境が整備されていない地域もあり、これらのICカードがあまり活用できないことも少なくありません。
PASMOをはじめとした交通系ICカードには、実は10年取り扱いがないと使えなくなってしまうという決まりがあることはご存じでしょうか。
この10年という期間の算定方法には一定のルールがあり、PASMOの取扱規則には「最後に利用した翌日から10年間取扱いが行われない場合には失効する」とあります。手元に使っていないPASMOがある場合は、失効しないように一度は利用するようにしましょう。
10年経過したPASMOはどうなる?
それでは実際に10年間PASMOを使わなかった場合はどのようになるのでしょうか。実は10年経過して失効してしまったPASMOは、残高がゼロになるだけでなく、チャージすることもできないただのカードとなってしまいます。
しかも、PASMOの購入時にデポジット(保証金)として500円を預けていますが、これも失効してしまうため受け取ることができなくなってしまいます。
そうなってしまうと、失効してしまったPASMOを使って電車に乗ることも買い物をすることもできない、ただのイラストが描かれたカードとなってしまいます。
近年は発売される機会が少なくなってしまいましたが、ダイヤ改正などのタイミングで記念図柄が記載された交通系ICカードを購入した場合、10年使わないと意味をなさなくなり、ただのコレクションとして保管することになってしまうのです。
PASMOの利用期間を延ばす方法
それでは、PASMOが失効しないようにするためにはどうすれば良いのか考えてみます。PASMOの規則にある通り、何らかの方法で使うことで交通系ICカードとしての価値を延ばすことができます。
この使うという行為には、電車に乗る以外にも残高を増やしたり減らしたりすれば大丈夫ですので、残高が残っているならばコンビニエンスストアなどで安価なお菓子を買えば問題ありません。
もし残高がないのであれば、コンビニATMなどで一度チャージすることで延命できます。手元にある限定デザインのPASMOなども、そのような形で一度使っておくことをおすすめします。
都市部から交通系ICカードが使えない地域に引っ越したりした場合は、ここで紹介した方法を実践することで、有効期限を延ばせます。今回相談のあったような親族や知人がいる場合は、そのようにアドバイスしてあげると喜ばれるのではないでしょうか。
出典
株式会社パスモ PASMO取扱規則
東日本旅客鉄道株式会社 長期間利用していないSuicaをお持ちのお客さまへ
執筆者:宇野源一
AFP