更新日: 2024.10.25 家具・片付け

片づけの美学179 ペットのいるご家庭は要チェック|動物の抜け毛で途端に不衛生になる床に注目

片づけの美学179 ペットのいるご家庭は要チェック|動物の抜け毛で途端に不衛生になる床に注目
室内で過ごしているペットがいるご家庭ならではのお悩みに、「抜け毛」の処理があります。掃除の回数が少ないと、あちこち毛だらけになることも珍しくありません。
 
ペットの抜け毛の処理を手早く済ませるためには、室内の「床」に工夫が必要です。床に抜け毛がたまりがちだと、思わぬ場所まで毛の侵入を許してしまうことになります。食べ物や衣類について不衛生にならないよう、気をつけるポイントをご紹介します。
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

抜け毛がたまりにくい床のために

ペットの抜け毛がたまりやすいNo.1の場所は、床です。そのなかでも、最も不衛生に感じるのは、食べ物の近くに抜け毛やホコリがたまっていることではないでしょうか。
 
少し油断すると、食べ物に抜け毛が混入することも考えられます。キッチンにペットが入れないようにしていても、その他の場所で抜け毛が付着して、持ち込んでしまう可能性も大いにあります。そのため、「床にモノを置かない」というシンプルなルール作りが最も効果的でしょう。
 
床にモノがないことで、ペットの誤飲を防ぐことができます。自由に歩き回ることもできます。ペットにとっても、人にとっても快適な空間作りのために、床を守りましょう。
 

直置きするデメリット

床にモノがあると、部屋の角が増えていきます。例えば、四角い部屋の角は4つですが、1つの箱を壁際に置くことで、角が2つ増えます。角が増えるほど、抜け毛やホコリがたまりやすく、見た目の清潔感が失われます。置いたモノに毛やホコリがついてしまうこともあるので、掃除の手間も増えることになります。
 
室内の床だけでなく、収納内も直置きはおすすめしません。収納の開け閉めでも、少しずつ抜け毛は侵入します。そのため、キッチン内のパントリーなど最下層の段は、扉があったとしても、時々拭き掃除をしましょう。
 
キャスターつきの収納用品を使うと、掃除がしやすいです。中のモノを取り出しやすいというメリットもあるので、最下段にはぴったりです。
 

床の敷物もチェック

抜け毛がつきやすい敷物は避けたほうが、「掃除の楽さ」のためには無難です。ただ、ツルツルすぎると、ペットが滑ることもあるので、クッション性のあるビニール製のマットなど敷いてもいいですね。
 
その場合は、ジョイント式にして手軽に汚れた部分だけ洗えるようにしておくと、お手入れが楽です。ジョイントマットを使用する場合は、端の凸凹のすき間に抜け毛が入り込んで不衛生になります。ふちの部品を使うと、すき間なくマットを敷くことができます。
 

すき間を作らない工夫

モノと壁、モノとモノのすき間といった小さなスペースにも抜け毛は侵入します。床への直置きは、極力避けましょう。床にモノを置かなくなると、次の置きがちな場所は、腰高から胸高の位置です。
 
取りあえず置きを続けると、余りスペースがなくなり、モノが積み重なってしまうこともあります。そのため、適材適所にモノを収納するシステム作りがおすすめです。
 

掃除道具をいろんな場所に配置

ペットの抜け毛をためないためには、最適な掃除道具が近くにあることも大切です。掃除機だと思ったよりもスッキリしないことが多いかもしれません。キッチンなどのツルツルな床には、使い捨てのホコリ取りやフロアシートで1日に1回は床のお手入れをしましょう。
 
ソファなどの布製には、粘着カーペットクリーナーが便利です。すぐ手に届く場所に掃除道具を用意して、掃除の手間を減らしましょう。
 

ペットがいても抜け毛で困らない自宅へ

ペットがいると、避けられない抜け毛問題。「出てくるものはしょうがない」と諦めてしまうと、来客などの予期せぬときに焦ってしまうかもしれません。
 
普段から、抜け毛がたまりづらい室内環境を作り、ペットと過ごしやすい空間を目指したいですね。
 
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表

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