更新日: 2024.11.08 子育て
同級生が「うちの子、中高一貫校に通っているのよ」と言っていました。中高一貫校となると学費は高いと思うのですが、中高公立校に通うときと比べていくら変わるのでしょうか?
そこで本記事では、中高一貫校の学費の目安を公立中学校、公立高校に進学するケースと比較するとともに、中高一貫校の学費の負担が困難なときの対処法を紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
私立の中高一貫校に通う場合の学費はどのくらい?
私立の中高一貫校にエスカレーター式で通う場合、中学校に3年間、高校に3年間在学する学費が必要です。学校ごと金額の差はありますが、一般的には公立の中学校、高校に進学する場合と比べて高額な費用が必要となります。
文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」の結果によると、私立中学校・高校、公立中学校・高校の学校教育費(入学金、授業料、各種学校納入金、通学費、学用品費など)の平均額は、それぞれ図表1のとおりです。
【図表1】
※文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」をもとに筆者作成
私立の中高一貫校でエスカレーター式に進学すると、中学校、高校ともに公立校に進学した場合と比べて多くの学費が必要になります。ただし、私立学校の学費は学校によってバラつきがあるため、さらに多くの費用が必要になるケースも想定しておく必要があります。
また、学校によっては内部進学をする場合に高校の入学金を割り引くといった措置を設けている場合もあるため、進学先の候補を決める際にホームページなどで確認しておくとよいでしょう。
公立の中高一貫校(中等教育学校)は私立中高一貫校よりも学費が安い
中高一貫校は、私立学校だけではありません。「中等教育学校」という公立の学校も存在します。
公立の中高一貫校の場合は、私立のような高額な学費がかからないのが一般的です。まず、中学校にあたる「前期課程」は義務教育のため、一般的な公立中学校と同様に入学金や授業料はかかりません。
また、高校の入学金や授業料も一般的な公立高校の水準と同様です(入学金5650円、授業料月額9900円)。ただし、学用品の購入費用や修学旅行費、給食費など、学校ごとに金額に差がある費用もあるため、トータルでどのくらいの費用が必要になるのか、ホームページなどでチェックしておくと安心です。
中高一貫校の学費負担が困難な場合に活用できる制度を紹介
家計に余裕がなく、中高一貫校の学費の負担が難しい場合は、次のような制度の利用ができるかどうか確認しましょう。
●各学校の特待生制度
●就学支援金などの公的な制度
私立の中高一貫校のなかには、成績などの条件をクリアした生徒を対象に、入学金や授業料などの費用を減免する制度を設けている学校もあります。「お金がないから私立は無理」と諦めてしまう前に、進学希望校の特待生制度の有無や内容を確認してみるとよいでしょう。
また、所得などの要件を満たしている場合、国の「高等学校等就学支援金制度」を利用すると、公私を問わず高校の授業料が実質無償になります。
このほか、東京都の場合は「私立中学校等授業料軽減助成金事業」「入学支度金貸付事業」など、自治体ごとに独自の支援制度を設けている場合があるため、制度の有無や内容、手続きの方法などをしっかり確認して、しっかり活用しましょう。
中高一貫校の種類や学費の傾向を知って負担に備えよう
中高一貫校の学費は、私立と公立で大きく異なります。私立学校の場合は、公立中学校、公立高校に進学する場合と比べて多くの学費が必要となります。公立の中高一貫校(中等教育学校)の場合、入学金や授業料などは公立の中学校、高校と同等です。
志望校の学費の内容や金額、負担軽減のために活用できる制度を事前にしっかり確認して、進学に備えて資金計画を立てましょう。
出典
文部科学省 令和3年度 子供の学習費調査の結果を公表します
文部科学省 高等学校等就学支援金制度
公益財団法人 東京都私学財団 私立中学校等授業料軽減助成金事業
公益財団法人 東京都私学財団 入学支度金貸付事業
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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