更新日: 2024.11.13 その他暮らし
「旧紙幣が使えなくなるため交換します」と銀行から電話がありました。今後は新紙幣しか使用できなくなっていくのでしょうか…?
新紙幣発行後も旧紙幣の使用は可能です。今回は、新紙幣発行後の旧紙幣の扱いや、詐欺の予防策についてご紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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新紙幣発行後も旧紙幣は利用できる
新紙幣が発行されても、引き続き旧紙幣は利用できます。もし、「旧紙幣が使えなくなる」といった内容の電話がかかってきた場合は、詐欺の可能性があるため警察に相談しましょう。日本銀行でも「一度発行された銀行券は、法令に基づく特別な措置がとられない限り、通用力を失うことはありません。」と明言しています。
法令に基づく措置は、昭和2年、昭和21年、昭和28年と、過去3回行われており、それ以降はありません。現在の1万円札には「渋沢栄一」の肖像を採用し、発行されていますが、昭和61年1月4日に発行停止となった「聖徳太子」肖像の1万円札も引き続き使用できるようです。
旧紙幣から新紙幣への移行を利用した詐欺の例
新紙幣への移行にあたって、さまざまな自治体が、詐欺に警戒するよう注意を促しています。詐欺の事例としては、以下のようなケースが予測・散見されます。
・「旧紙幣は使えなくなるから交換する」と電話がきた
・「今持っている新紙幣は偽物だから交換する」と言われた
・「ATMも変わるため、キャッシュカードの交換が必要」と言われた
銀行員や警察官を装って電話をかけてきたり、来訪したりするケースが発生しているようです。しかし、本物の銀行員や警察官が、いきなり旧紙幣やキャッシュカードを交換しに来ることはありません。
もし、こうした事例が起きた場合は、お金を渡さずに警察へ通報しましょう。警察に相談することをためらってしまう場合は、消費生活センターへ連絡する方法もあります。
詐欺にあわないための対策
詐欺被害を防ぐためには、固定電話や携帯電話の設定を変える方法が有効です。携帯電話の場合は、電話帳に登録している番号以外を拒否できる「登録外着信拒否」機能が有効でしょう。着信履歴は残るものの、着信自体はないため、詐欺の電話に出ずに済みます。
また固定電話の場合は、録音機能を設定しておくと録音していることが相手に伝わるため、詐欺電話を受けにくくなるでしょう。常に留守電設定にしておき、知らない電話番号からの電話には出ないようにするのも有効です。
直接、家に不審人物が訪れた場合も対応せずに、警察や消費生活センターなどの公的機関に相談しましょう。
家族を詐欺にあわせないための対策
家族を詐欺被害から守るためには、こまめにコミュニケーションを取ることが大切です。例えば、遠方に暮らす両親とは定期的に電話やメールなどでやり取りし、詐欺への注意喚起を行うことで意識しやすくなるでしょう。また、不審な電話があった場合も、両親から伝わりやすくなるため、実害が出る前の抑止につながります。
家族でやり取りをする際には、不審な電話と区別するための合言葉を決めておくことも有効です。電話の最初に合言葉を利用することで、詐欺電話がかかってきても、家族以外からだとすぐに分かります。
旧紙幣はこれからも使える
新紙幣が発行されてから、「旧紙幣が使えなくなるため、新紙幣と交換する」といった内容の詐欺電話が頻発しているようです。
しかし日本銀行では、「一度発行された紙幣は効力を失わない」と明言しています。紙幣の交換をうたう電話は詐欺のため、対応しないようにしましょう。また、詐欺電話と思われる場合は、警察や消費生活センターなどへ相談することをおすすめします。
詐欺被害にあわないためには、電話に録音機能や留守番電話機能を付けたり、登録外着信拒否を利用したりする方法が有効です。家族が詐欺被害にあわないよう、こまめにコミュニケーションを取り、不審な電話がきていないかを確認しましょう。
出典
日本銀行 日本銀行について 教えて! にちぎん Qこれまでに発行されたお札のうち、現在使えるお札はどれですか? 古いお札を持っていますが、現在も使えますか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー