高速道路で「右車線」を走っていたら、6000円の「反則金」を取られた! 速度は守っていたし、合流が怖いから右車線を走っていただけなのになぜ? 理由を解説
配信日: 2024.11.16
「速度は守っていたし、合流が怖いから右車線を走っていただけなのに、なぜ?」という疑問を持つ人も多いかもしれません。
実は、最も右の車線を走り続ける行為は交通違反にあたります。なぜ右車線走行が取り締まりの対象になるか、詳しく見ていきましょう。
執筆者:浜崎遥翔(はまさき はると)
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
高速道路で右車線を走ってはいけない理由
道路交通法第20条には「車両通行帯の設けられた道路においては、道路の左側端から数えて一番目の車両通行帯を通行しなければならない。
ただし自動車は、当該道路の左側部分に三以上の車両通行帯が設けられているときは、その最も右側の車両通行帯以外の車両通行帯を通行することができる。」と定められています。2車線道路の場合は左車線を、3車線以上は最も右側の車線以外を走行しなければなりません。
2車線以上ある道路において、最も右の車線は追い越し車線とされており、追い越しを行うために一時的に使用するものです。右車線を長時間走行すると、「車両通行帯違反」として取り締まりの対象になります。
多くの高速道路では左車線側に合流車線があるため、合流してくる車を恐れて右車線を走り続ける人もいるようですが、交通違反であり渋滞の原因にもなり得るため避けなければなりません。
取り締まりを受けると反則金6000円と反則点数1点
追い越し車線を理由もなく走り続けていると、通行帯違反として取り締まりの対象となります。令和6年版交通安全白書によると、通行帯違反は高速道路における取り締まりの約13.0%を占めており、決して珍しい違反ではないのです。
取り締まりを受けると、反則金6000円と反則点数1点の罰則が科せられます(普通車の場合)。比較的軽微な罰則ではありますが、ゴールド免許だった人は次回の更新でブルー免許となってしまうため、取り締まりは避けたいところでしょう。
俗に「追い越し車線を2キロメートル以上走り続けていると取り締まりを受ける」と言われることはありますが、具体的な基準はありません。
法律上は追い越しが終わったらすぐに走行車線に戻ることを求めているため、2キロメートル未満でも取り締まりの対象です。無意味に追越し車線に残り続けることは避けましょう。
高速道路で守りたいそのほかのルールは?
高速道路では取り締まりを受けないためにはもちろん、安全のためにも守りたいルールがあります。
1つ目は十分な車間距離をとることです。一般的には高速道路では時速80キロメートルなら80メートル、時速100キロメートルで走るなら100メートルといった具合に、時速◯キロメートルと同じ数字をメートルにした距離だけ車間距離を空けるべきと言われています。
前の車との距離を詰めすぎると高速自動車国道等車間距離保持義務違反として反則金9000円と反則点数2点の罰則が科せられます。
もう1つやりがちなのは左からの追い越しです。道路交通法でも追い越しは右側からと定められています。例えば、3車線の真ん中の車線を走っていて、前を走る車を追い越すために左に車線変更し、そのまま追い越して真ん中の車線に戻るのは違反です。
こちらも追越し違反として取り締まられることがあり、反則金9000円と反則点数2点の罰則が科せられます。
自動車のルールを再確認しよう
高速道路で右車線を走り続けるのは交通違反であり、取り締まりを受けることは珍しくありません。免許取得時に必ず習っているはずですし、「知らなかった」で見逃してくれるものではないのです。
右車線を走り続けることは後続車の流れを妨げてしまうため、渋滞や事故の発生につながります。正しいルールを理解し、安全運転を心がけることで、交通事故を防ぎましょう。
出典
e-Gov法令検索 道路交通法
内閣府 令和6年版交通安全白書
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
警視庁 交通違反の点数一覧表
執筆者:浜崎遥翔
2級ファイナンシャル・プランニング技能士