更新日: 2024.11.19 子育て

大学生の娘に毎月「5万円」の仕送りをしているのですが、先日「少ない」と言われてしまいました…。一般的な「仕送り額」はどの程度なのでしょうか?

大学生の娘に毎月「5万円」の仕送りをしているのですが、先日「少ない」と言われてしまいました…。一般的な「仕送り額」はどの程度なのでしょうか?
大学生の生活費をサポートするための仕送りは、保護者にとって大きな負担になることもあるでしょう。しかし、どれくらいの金額が「普通」なのか、悩む家庭も多いのではないでしょうか。
 
実際、毎月5万円の仕送りを続けていても、「足りない」と不満を持つケースも見受けられます。そこで本記事では、全国平均の仕送り額や大学生の生活実態をもとに、仕送りの適切な金額について考察します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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大学生の仕送り額

大学生への仕送りに関する調査は、全国大学生活協同組合連合会、日本政策金融公庫、日本学生支援機構によって実施されています。それぞれの調査結果による仕送りの平均額は表1の通りです。
 
表1

調査機関 仕送り平均額(月額)
全国大学生活協同組合連合会 7万120円
日本政策金融公庫 7万9000円
日本学生支援機構 9万1400円

※参考サイトを基に筆者作成
 
全国大学生活協同組合連合会の調べによれば、大学生が受け取る仕送りの平均額は約7万120円です。一方、日本政策金融公庫の調べによると、その金額は年間平均95万8000円で1ヶ月およそ7万9000円となっています。
 
また、日本学生支援機構が実施した調査では、家庭からの仕送りが学生生活費の55.8%を占め、その額は1ヶ月あたりおよそ9万1400円です。
 
なお、これらの仕送りの中に学費分は含まれません。前述通り、日本学生支援機構の調査によると、学生生活費の55.8%が仕送りでまかなわれています。つまり、学生の生活費の大部分を家庭からの支援が担っていることになります。
 

下宿生活をしている大学生の1ヶ月の生活費

一人暮らしを始めると、毎月どの程度の支出が必要になるか気になるところです。生活費の目安が分かれば、仕送り以外にどれほどの収入があれば生活を維持できるか見えてくる可能性があります。
 
全国大学生活協同組合連合会の「第59回学生生活実態調査」による生活費の平均額は表2の通りです。
 
表2

支出 23年度1ヶ月の生活費(下宿)
食費 2万5880円
住居費 5万4130円
交通費 4330円
教養娯楽費 1万2840円
書籍費 1500円
勉学費 1260円
日常費 7330円
電話通信料 3190円
その他 2290円
貯金・繰越 1万4740円
合計 12万7500円

※全国大学生活協同組合連合会「第59回学生生活実態調査 概要報告」を基に筆者作成
 
大学生の一人暮らしにかかる費用は、月平均で12万7500円です。年間では153万円かかる計算になります。
 
大学生が一人暮らしをする際には、食費や住居費、交通費などさまざまな支出が必要であり、特に住居費が大きな負担となっていることが分かります。
 
住んでいる地域や一人暮らしの形態によっては、さらに高額になるケースも考えられるでしょう。食費も生活費の大きな部分を占めています。外食やコンビニ利用が多い場合、さらに支出が増加する可能性があります。
 

仕送りゼロの学生と奨学金の重要性

仕送りが「0円」の下宿生も存在しているようです。全国大学生活協同組合連合会によると、仕送りを受けていない学生が受け取る奨学金は、全下宿生の平均の3倍以上に達しています。
 
このような状況では、学費や生活費の負担が大きくなるため、費用の捻出が難しい場合には奨学金の利用を検討することが特に重要です。
 
奨学金を利用したいと考える場合、自分がどの条件に該当するかをしっかりと確認しましょう。国公立大学か私立大学か、大学、短期大学、専門学校のいずれかによって、適用される奨学金の種類が異なります。
 
また、自宅生か下宿生かといった生活スタイルの違いも、奨学金の受給条件に影響を与えます。自分に合った奨学金を探すことが、経済的な負担を軽減するためには重要です。
 

大学生の仕送り額は平均7~9万円円程度

大学生への仕送りは、家計に大きな負担となることもあるでしょう。調査結果によると、大学生への一般的な仕送り額は平均7万円~9万円程度です。
 
一人暮らしの学生の場合、月平均の生活費は約12万7500円かかるため、「5万円」の仕送りだけでは足りないと感じる可能性もあるでしょう。また、仕送りがない学生は、奨学金に頼らざるを得ないケースも多く、その受給額は全体の平均の3倍以上になることもあります。
 
これらの情報をもとに家族で相談し、お互いが納得できる支援の方法を見つけてみてください。
 

出典

株式会社日本政策金融公庫 子供1人当たりにかける教育費用(高校入学から大学卒業まで)は減少~令和3年度「教育費負担の実態調査結果」~
全国大学生活協同組合連合会 第59回学生生活実態調査 概要報告
独立行政法人日本学生支援機構 令和4年度 学生生活調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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